つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

本格定数削減論議は後ですれば

 先般、国会で党首討論がありました。海江田・民主党代表と安倍首相との論戦は、選挙制度に関する「ゼロ増5減案」についてでしたが、あの論戦を見ていると、野党とは、特に少数野党とは、やはり反対のための反対の存在でしかないということを改めて感じました。
 ゼロ増5減案は民主党政権時代にすでに自公と可決させることで合意済みの内容。それを国会で華々しい論戦を見せ、存在をアピールするためかどうかは分かりませんが、海江田氏が前党首の合意を反古にして、反対の論を展開するというのはあまりにもお粗末です。
 海江田氏の論は、今国会で、定数削減の包括的な案を論じ、その集約案を得るべきであるというものですが、常識的に考えて、あと1、2か月しかない今国会で包括的な選挙制度の改革案などできっこないでしょう。各党の利害がありますから。それを承知で、こういう主張をするのは、安倍首相の言うように「前に進める」姿勢がない証拠です。名護移転案に反対し、結果としてもっとも危険な辺野古基地の半永久化を容認している左翼政党と同じ手法です。
 安倍首相は、前回政権のときもそうでしたが、決めるものは決めるという姿勢であり、立派です。もうぐちゃぐちゃ議論するばかりで、前に進まない政治風潮、小沢一郎氏のように政局の混乱ばかりを目論む政治家には飽き飽きです。海江田氏よ、小沢氏の真似だけは止めていただきたい。
 小生の友人の中国人は日本に住み、基本的に日本贔屓ですが、日本の政治に対しては、「民主主義のいちばん悪いところを出している」と言って、暗に中国共産党独裁政権を礼賛するような言動をしています。確かに、党内からも足を引っ張る人が出てきて停滞に次ぐ停滞の民主党政権時代のありさまを見ていると、当時、これは独裁政権の方がいいのかなとも思ったりもしました。
 ゼロ増5減案は最高裁の裁定に基づくもので、これは何を差し置いてもやらなくてはならないこと。(小生自身は、この案には異論がありますが、、)それを今さら、四の五の言うのは、まさに反対のための反対です。本格的な定数削減論議はそのあとゆっくりやればいいのです。もし、自民党がゼロ増5減案の可決だけで、選挙制度の改革をすましてしまうようでしたら、今度こそ民主党が徹底的に自民党を追及してください。
 下の写真は、横浜・桜木町付近の大岡川を行く屋形舟。桜の季節には、屋形舟が川をさかのぼります。ちょっと季節外れで、恐縮。