つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

辺真一氏は北朝鮮の回し者か

 小生が愛読している香港の雑誌が北朝鮮金正恩政権のことを「狂人政権」と書いていました。かの国から搬出される映像の中に、驚くことに、居並ぶ軍人幹部を前に、金正恩第一書記がピストルをいじり、何かに向けて撃つ真似をする模様がありました。およそ一国の主がすることことではありません。まるで、子供がおもちゃの玩具で遊んで喜んでいるような風景で、まさにこんな人間をトップに仰いでいるとしたら、やはり狂人政権、狂人国家としか言いようがありません。
 いろいろワイドショーを見ていると、辺真一という韓国人二世のジャーナリストがよく出てきます。彼は結構バランスの取れたことを言うので、小生はかつては贔屓にしていたのですが、昨今の解説はお粗末すぎます。彼の言を要約すると、「金正恩は米国との争いに最後の決着を図ろうとしているのであり、最終的に何をするか分からない、できれば米国側から手を差し伸べるべきだ」ということです。
 これって早い話、北朝鮮は本気だから、米国は膝を屈して金正恩に助けを求めるべきだと言っているに等しく、まさに北朝鮮が望んていることなのですね。米国が膝を屈すれば、それだけ金王朝や”現国王”の金正恩の権威が高まるという結果になるのです。米国は今回に限って、そんなことをするつもりはないように思います。
 というのは、米国‐北朝鮮関係については、「1994年危機」という過去があるのです。金正恩の祖父の金日成が主席時代で、彼はひそかに核兵器を製造していましたが、これを米側が察知し、時のクリントン民主党政権グアム島から戦略爆撃機を飛ばして核サイトを破壊しようとしました。まさに飛ぶ寸前だったのですが、民主党の先輩大統領カーター氏の進言を入れて中止し、カーター特使を北に派遣し、一定の妥協を図ったのです。
 それは、エネルギー不足の北朝鮮に沸騰水型原発軽水炉を与えるから、核兵器開発は止めろという内容でした。金日成と長男の継承者金正日は、これを米側がわれわれの強さに屈し、和平を求めてきたものだと国内的に喧伝し、王朝の権威を高めるのに成功しました。特に金正日総書記はその後、核開発をやめるどころか、ますますのめり込んでいったのです。
 そういう過去があるから、米国は今度は妥協できません。独裁者に譲歩すると碌なことはないというのは、ヒットラーチェコ・ズデーデン地方強制併合の是非を話し合うため、1938年に開かれたミュンヘン会談が証明しています。一時の争いを避けるため、独裁者に安易に妥協すると、結局は大きな災いを招くという教訓です。米国はミュンヘン会談や1994年の教訓で、それが十分分かっているようですが、辺真一氏はそういう歴史を果たして理解しているのでしょうか。
 もし分かっていないようでしたら、ぜひテレビに出る時間を削って学習してみてください。いや、そういう歴史が分かっていて、あえて米側に譲歩を迫るならば、それはもう北朝鮮の回し者と言われても仕方ないでしょう。個人攻撃はしたくないのですが、、。狂人政権は、われわれが相応の犠牲を払ってでも、やはり地球上から消えてもらわなければなりません。長い目で見れば、その方がわれわれにとって幸せなことなのです。
 下の写真は、小生の自宅近くの桜木町・みなとみらい地区の風景。