つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

維新・石原組はみんなの党との合体か

 このブログで、小生は大阪維新の会が結いの党と結べば、党は分裂すると予想しましたが、やはりその通りの結果になりました。それはともかく、大阪維新の議員連中の中に、「自主憲法制定にそれほど固執する石原はおかしい」との声がありました。この人は少し政治の歴史を勉強した方がいいように思います。憲法を守るのか、変えるのかというのは政党のあり方にとってものすごく大事なことなのです。
 もともと戦後、民主党自由党が合体して自民党ができたのは、自主憲法を制定するという点で意見の一致があったからです。つまり、それだけ憲法に対する基本的なスタンスが政党の存在理由にかかわっているのです。憲法を変えたい勢力は、すなわち国の安全保障政策に関する現行条項に不満があるということです。
 大阪維新と石原組の分裂は、形は「分党」としていますが、これは恐らく政党助成金をもらうための便宜的な措置。事実上、復党などはなりえないですから、それぞれが別の道を歩むことになります。したがって、時期を見て正式に分裂し、それぞれがよりふさわしい政治勢力の結集を図り、新たな政党を立ち上げることになるでしょう。
 大阪維新は結いの党との合体が決まっていますが、このグループはこれ以上他を巻き込むことはできないと思います。というのは他の護憲政党というのは、共産、社民、生活にしろ概して頑ななビッグガバメント派が多いですから、橋下大阪市長が目指す行政改革に賛成しなし、共同歩調を取ることもないでしょう。したがって、「大阪都」構想は画餅に終わる可能性が大きくなってきました。
 一方の石原組はどうなるか。このグループはどちらかというと、ビッグガバメント派が多いように見受けられますが、まあ、政府をビッグにするか、スモールにするかという問題よりも憲法をどうするか、安全保障をどうするかの方がより重要。この点で仲間を探すとなると、これはもう自民党みんなの党しかないのです。石原組は自民党に戻らず、あくまで自民の対立軸というスタンスを求めるとなれば、やはりみんなの党との合体という選択しかありません。
 ただ、石原組、みんなの党の合体政党ができても、残念ながら政策的に自民党との差別化が難しくなり、存在理由が問われることになるでしょう。唯一、その存在理由が確保される方法は、公明党の代わりに自民党の連立政権に入ることですが、これもしたたかな公明党がいる限り、難しいと思います。

 上の写真は、秋田県田沢湖畔にある「たつこの像」。どうということのない像ですが、それなりに観光地になっています。