つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

結いと組めば、維新の会は分裂だろう

 きょう朝の新聞によると、日本維新の会と、みんなの党から分かれた「結いの党」が今夏にも合併することを前提に協議に入ったとのこと。まあ、一般論で言えば、弱小政党では何もできないわけですから、まとまるのはいいことだと思います。でも、維新の会では石原慎太郎氏らがこの合併に反対しているそうです。小生を含む大方が思うところでもあるのですが、確かにちょっとおかしな組み合わせではないかとの印象です。
 まず、安全保障政策が全然違います。集団的自衛権一つとっても、結いの党は絶対反対の立場です。彼らはむしろ生活の党とか、社民党とかの政策に近いように思います。維新の会の石原グループは、もともと自民党の保守派であり、安全保障に関しては自民党よりもむしろシビアにとらえている人たちが多いのです。また、原子力政策をめぐっても、結いの党と石原グループとでは水と油の感じです。
 結いの党と維新の会を論じる前に、そもそも橋下徹大阪維新のグループと石原グループの合体の不自然さを論じなければなりません。かつて、このブログでも書きましたが、橋下−石原の連携はもともとおかしな感じがしました。橋下氏は地方自治体の無駄をなくすという点ではスモールガバメント志向であるのに対し、石原グループの平沼赳夫氏らは、自民党で郵政改革に反対して出ていった人たちであり、ビッグガバメント派ではないかと思います。
 ですから、早晩矛盾が露呈するのではないかと見ていましたが、案の定でしたね。橋下氏は当初、保守的な思考の持ち主と見ていましたが、最近、どうして変わってしまったのでしょうか。安全保障政策についてものを言わなくなりました。これは、国の根幹に触れるテーマですから、基本的に政党を作ったり、合体したりする場合、安全保障政策の一致が最重要だと思うのです。
 その点、みんなの党はスモールガバメント志向ですが、安全保障への考えはしっかりしているので、石原グループは、安全保障政策面の一致からむしろみんなの党との合体を目指しているようです。大阪維新のグループが結いの党に行くなら、石原グループはみんなの党の方に向くでしょうから、日本維新の会は分裂含みとなってきました。それはそれでいいのでは。
 石原氏自身はともかく、平沼氏ら郵政改革反対派とみんなの党との間も、大きな政府か、小さな政府かの問題で対立するところもあり、ちょっと不安な感じもします。ですが、同じ政党に収まるなら、最後は政府の大きさの志向の違いではなく、安全保障政策の一致が決め手になると思います。
 大阪維新の会が結いの党と組むならば、石原グループは粛々と同党を脱退し、みんなの党と組めばいいと思います。あるいは、集団的自衛権に否定的な公明党を排除するため、自民党と連携してもいいかも知れません。
 
 上の写真は、浜松町駅周辺で見かけた花壇。白い花は何の花?