つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

バナナ投げ入れで大騒ぎの必要あるか

 サッカーのスペインリーグで、バルセロナに所属する黒人のアウベス(ブラジル人)という選手がコーナーキックをしようとしたら、観客席からピッチにバナナが投げ込まれるという事件がありました。バナナというのは、どうも有色人種に対する人種差別に使われる”小道具”だとのことで、問題になっています。また、アウベス選手は、これをピッチ上で拾い上げ、食べてしまったことも「差別に対する抵抗」として称賛されています。
 バナナが人種差別の象徴だとは、小生、60有余年生きてきて、初めて知りました。ちなみに、懇意にしている中東文化に詳しい三軒茶屋の博士に聞いたところ、彼もご存知ありませんでした。小生も純粋の日本人で、黄色人種の一人です。これまで、幸い白人のだれかからバナナを投げつけられたことはありませんでしたが、もし、そんなことがあったにしても、差別であるという意味が分からなかったと思います。いや、たとえ意味が分かっていたにしても、こんなことをする奴のばかさ加減を笑うだけです。なぜなら、小生、こと民族、人種に優劣があるなどとさらさら思っていないからです。
 今回のケース、バナナを投げ入れた奴は典型的なラテン系のスペイン人でしょうが、では「お前らなんぼのもんか」と思わざるをえません。彼らも厳密に言えば、欧州内では純粋の白人としては見られず、いささか軽蔑される対象でしかないのです。ですから、今回のケースは、差別されている人間が、優越感を感じている人間に対し差別するという構図で、実に生産性のない、さみしい負の連鎖です。
 では、典型的な白人であるアングロサクソンやゲルマン、スラブ系が世界で最も優秀で偉いんでしょうか。産業革命を最初にやったから、19世紀に世界に植民地をもったため?でも、それがなんだと言いたい。もともとバイキングに象徴されるように、図体はでかいだけで、野蛮人が多く、戦争好きが彼らの特徴です。それなのに、なぜ一番の民族だと思うのでしょう。
 もともと民族、人種に優劣はないし、差があるなどと考える必要もありません。イエローにはイエローの素晴らしさがあるし、ブラックにはブラックの能力と美しさがあります。われわれは少なくとも、肌の色で差別、被差別の意識を持つ必然性はない。差別があると思う人は、あるいは自身の中に差別、被差別感を醸成しているからでは。ですから、小生は、バナナを投げ込まれたくらいで目くじらを立てることはないし、差別だ、差別だと大騒ぎする必要もないように感じます。
 
上の写真は、京都の鴨川・四条大橋の近くにいたゆるキャラ。ごめんなさい、キャラの名前は知りません。