つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

Jアラートに「うるさい」はないでしょう

 おととい早朝、北朝鮮が今度は北海道上空を飛んで太平洋上に落下させる「火星12号」という大陸間弾道弾らしい飛翔物を撃ちました。金もない国がこんなロケット、ミサイルぶっぱなしという贅沢をして、刈り上げ君はいったい何を考えているのかと言いたくなりますが、これも強硬姿勢を取り続けざるを得ない独裁国の宿命でしょうか。
 刈り上げ君以上に何を考えているのかと疑問を呈さざるを得ないのがホリエモンこと、元ライブドア堀江貴文氏だ。彼はあの朝のJアラートに怒り、「朝っぱらから睡眠を妨げるような騒音を出すな」とツイッターで発信したとか。それに対し、多くの反発するツイートが出て、炎上したようです。
 確かに、「上空550キロを飛んでいるので日本に落ちるわけでない。ならそんなに朝っぱらから大騒ぎするな」と思う気持ちは多少分からないわけでない。彼のような金持ちは恐らくどこかの高級クラブで朝近くまで飲んでいたのであって、帰宅後の寝入りバナに起こされて、何だという気持ちがあったのでしょう。
 でも冷静に考えれば、そんなこと本気で言えるのかと思えてしまいます。例えば、自宅の二軒先の隣が火事を起こしたとします。自宅との間に隣家があり、さらに庭があるので延焼する可能性は低い。それでも我が家に向かって「火事です」と注意を喚起する人がいたとしたら、それに怒りますか。
 電車で財布をスリ取られるところを他人が見つけ、堀江氏に教えたら、それは怒らないでしょう。彼が「うるさい」と叫ぶ必要のない正当な注意喚起の範囲がどこまでなのか不明です。今回のケース。日本の防衛システムがミサイルの日本上空通過を察知し、政府がそれなりに危険と判断したら、「うるさい」と文句は言うことではないと思いますが、、。
 Jアラートは今回、北海道、東北、北関東の12道県に限られ、東京など首都圏には出されていません。ミサイルが通過する可能性のある最大限の範囲に注意を喚起しただけであって、日本全国をむやみに驚かすものではなかった。とすれば、政府が発信したアラートは適切だったのではないですか。
 他人の親切は時には行き過ぎのケースがあり、される方は不快に感じることもないわけではありません。でも親切は親切であって、親切を受けることで文句を言ってはならない。むしろ、個人のことだけ考えて、危険の切迫を他人に知らせない社会の方がよっぽど怖いと思います。


 上の写真は、薄暮の姫路城とライトアップされた姫路城。ガラス越しに撮ったのでちょっと不鮮明です。アジア文化造形学会という団体の会合があったので姫路まで行ってきました。