つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

東京壊すため都知事になりたい発想、面白い

 都知事選挙に関し、小池百合子現知事と対抗馬と言われるR女史の政策発表がありました。少子化対策子育て支援が主な内容ですが、岸田首相が言うところの”異次元”の画期的なものは見られませんでした。都は遣える金を大量に持っていても国とは違うのですから限界があるのではないでしょうか。それはそうと、ユーチューブなどを見ていると、右派系を中心としてR女史に対する批判が多いのですが、学歴詐称問題を抱える小池女史に対する批判番組も少なくありません。

 で、学歴問題はどうなるか。国立のカイロ大学が卒業証明書を出し、エジプト政府がそれを公認しています。実際に卒業していようといまいと関係ない、卒業ということで決着するんでしょう。ただ、小池が今回選挙の選挙公報にどう書くかが焦点になりそう。もしだれかが「詐称だ」などと訴訟を起こしたら、今度はエジプト政府が怒るかも知れません。それにしても、何も海外の大学を出たことを誇張する必要はないと小生は思うんです。彼女が実際に卒業したと見られる関西大学だか関西学院大学だかの学歴で十分じゃないですか。もう都知事を2期もされたのだし、それなりの実績を示したのですから、学歴自慢することはない。

 R女史は最近、国会で見られた攻撃的な口調、発言を止めて、なんだか妙に笑顔などを振りまいているようです。が、目が笑っていないんですね。所詮選挙向けの”戦術笑顔”でしかないのでしょう。彼女は昔、政府の行政刷新の大臣を務め、金の振り分けが大きい事業をとがめて「2位じゃだめなんですか」と言ったのですが、今回の記者会見で、それを逆手に取られました。「都知事でなく、副知事(2位のポスト)じゃ駄目なんですか」と質問されていました。おもしろい問いかけです。記者にもそれなりのユーモアがあっていい。それに対し、彼女は「知事じゃないと駄目。予算配分の権限を持っているのは知事だから」などと苦しい答弁をしていました。

 今回の都知事選には40人以上の人が立候補するそうです。ほとんどは供託金300万円を没収されるだけの立候補であり、まともな選挙運動もしないでしょう。彼らはいったい何を真の目的にしているのか分かりません。小生は無駄な行動だと思いますが、われわれには分からない結構裏に”おいしい構図”があったりするのかも知れません。ある友人が「選挙に出ると結構もうかるんですよ」って言っていました。供託金を取られる以上にもうかるとは、にわかに信じられませんが…。

 で、小池、R女史以外に注目される候補者は元安芸高田市長の石丸伸二氏です。安芸と言うから広島県だと思うけど、安芸高田という地がどこにあるのか、関東人はまったく分かりません。恐らく小さい市でしょう。それでも、その「元市長」の肩書を引っ提げて大東京の知事に出ようとするのですから、その意気込みやご立派。だから、勢いどんな人か、どんな政見を持っているのかは大変興味があります。京都大学を出て三菱UFJ銀行に勤務した経験がおありとか。キャリアもそれなりです。

 問題は政見、主張ですが、彼が強く言っているのは東京の一極集中をなくせということ。集中排除は本来国が考えるべきことですが、東京の優秀な大学を出て国の官僚になった人は、自分は優秀だから東京にいるし、働いているという観念に凝り固まっているので、心底で首都機能の地方移転、人口の地方分散などみじんも考えないでしょう。そこで、石丸氏は一丁目一番地の東京都庁に乗り込んで都市機能の削減、地方の活性化の方策を探るということらしいです。東京の機能を削減するために都知事になりたいという発想は面白い。

 東京都は国から交付税をもらう必要がないほど財政的に潤っていますから、場合によっては都の金を地方に振り分けることも考えているようです。こう言っては語弊がありますが、石丸氏は東京だけ独り勝ちするのはまずい、東京の富を地方にも分けろと言っている地方人の発想です。これは、神奈川2区という都会の選挙区を地盤にしながら、生まれ育った郷里秋田県を豊かにしようと「ふるさと納税」を構想した菅義偉前首相と似たところがあります。神奈川2区に住む小生も大賛成です。

 小生は最近もこのブログで書きましたが、東京の人口集中反対、地方の活性化に大賛成です。ですから、東京都民であったら迷いなく石丸氏に一票を投じるつもりです。

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 上の写真は最近家で飲んでいる酒。日本酒の2本は味が絶品。本当は越後村上の「〆張鶴」がいいのですが、値段が高めなので、もっぱらちょっと安めのこの2種を選んでいます。カルベネ・ソービニヨンのぶどう種を使った赤ワインのイエローテールも値段の割には柔らかい口当たりで、うまい。