つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

小沢は第2の闇将軍か

 まったく、小沢一郎というのは食えない御仁です。民主党政権にとって、独自政策の策定は喫緊の課題。来年度予算編成も控え、早期に民主党カラーを打ち出すためには既存事業の見直しはぜひ必要であり、そのために、事業見直しのチームが結成され、鋭意作業が進行していました。それを幹事長の俺に事前根回しがないから、チームのメンバー見直しだとして作業を中断に追い込んだのです。ばかげています。今必要なのは、幹事長のメンツの問題より、独自カラーを早期に示すことではありませんか。
 それにしても、小沢一郎を見ていると、かつての師匠、田中角栄の悪いところをすべて引き継いでいる印象を与えます。権力の表舞台には出ないものの、陰で操ろうとするその姿勢は、ロッキード事件で逮捕、起訴されながらも、その後の歴代首相に配下の数を背景に力を誇示した「闇将軍」角栄そっくりです。
 小沢氏を見ていると、彼が政治家として何を実現したいのか、何を政策の優先順位にしたいのかがまったく判読できないのです。結局、小沢氏にとっては、政策の実現などはどうでもよく、自らが実質的な権力センターであることを議員連中に思わせ、さらには国民にも思わせることだけで満足しているのではと疑いたくなります。
 彼のさらに悪いところは、自らに反逆する人は許さないという狭量さ。西松建設献金問題で秘書が逮捕されたことから、代表辞任を迫った議員、たとえば、藤井裕久氏に対しては財務大臣就任を妨害し、渡部恒三氏には最高顧問から外す挙に出、さらには事業見直しチームを結成した仙石行政改革担当相や、このチームを中心的に引っ張っている枝野幸男氏のメンツを奪うため、見直しチームのメンバーにいちゃもんををつけました。これらはいずれも、反小沢の人ばかり。
 彼は「新人議員は選挙区に帰って、次の選挙に備えよ」「新人議員に予算書など読めるはずがない」などなと言うけど、選挙区にいて選挙活動ばかりに熱心で、国会議員の仕事を何もしない議員など選挙民は信用しません。また、見直しチームに選ばれた議員たちは、新人とはいえ、中央官庁の役人OBであったり、地方自治体の首長経験者であったりと、予算書を作ったり、読んだりするのを仕事としてきた人たちばかりです。
 小沢氏はまた、新人議員見直しチーム参加の反対理由に、「自分は40年議員をしていても、予算書がよく分からないのだから」などと言っているけど、これも語るに落ちる話。40年も議員をしていて予算書が分からないとはどういうことなのでしょうか。たぶん、謙遜で言っているのでしょうが、もし本当であれば、飛んでもない。自らがしょせん「政治屋」でしかないことを暴露しているにほかなりません。
 小生は、小沢氏の外交、安全保障問題への見解にも意見がありますが、この言及は後日に譲ります。それにしても、こんな闇支配が続くと、民主党の大勢の議員の反発心を高まり、いずれ寝首をかかれることなりましょう。かつて自らが師匠の田中角栄にしたように。
 下の写真は、初秋の横浜・みなとみらい地区の風景。小生の犬の散歩コース。小沢氏の腹黒さとは真反対のさっぱりした秋晴れの日でした。