つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

「北朝鮮は世界第二の幸福国」という滑稽

 ある雑誌を読んでいたら、北朝鮮でこのほど、「国民幸福度指数」なる数字を発表したそうで、それによると、北朝鮮の民は、中国(100ポイント)に次いで、世界第二で幸福度が高い(98ポイント)国であることが分かったとのこと。ちなみに、幸福度第三位はキューバ(93ポイント)で、いずれも社会主義国といいながら、一党独裁体制にある国が上位を独占したようです。北朝鮮が幸福度を調べたこと自体驚きですが、その結果も驚嘆の類いでしょう。
 「指数」によれば、反対に最も幸福度の低い国は米国で、その順位はわずか3ポイントとのこと。確かに、金正日の一族やその取り巻き連中にしてみれば、満足度が高いことは間違いないでしょう。でも、国民全体が世界第二などと、よくもぬけぬけとこんな数字が出せたものです。本当に笑えます。本当にお笑い北朝鮮です。
 そもそもこの調査、実態がよく分かりません。「ポイント」なる数字の基準が何なのか。どういう項目を評価基準にしているのか。調査対象はだれなのか。外国の満足度というのはどう調べたのでしょう。米国が得た「3ポイント」というのはどの点が評価されたのでしょうか。
 もし、北が何らかのデータからそういう結果を得て公表したのだとしたのなら、まさに夜郎自大の仕儀です。いや、金正日の指導部はたぶん彼我の関係が分かっているのでしょう。分かっていながら、国民をだますために意図的に粉飾数字を発表したのだと思います。でも、北朝鮮の国民もばかではないから、当然、今、さまざまな方法で、外国の情報を得ているし、自分たちの置かれた状況がどういうものであるか、分かっているはずです。こんなことではだまされないでしょう。
 それにしても、中国を満点にしてナンバーワンに挙げているというのは、北朝鮮なりの精一杯のお追従ですね。食料や石油の無償援助を受けており、今、中国に見放されたら、国家も金王朝も存在できないということを知っているだけに、まさに中国さまさま。彼らの機嫌は損ねないようしているようで、その点は賢いです。
先々週末、プライベートな用事で短期間、上海を訪問しました。下の写真は、忙中閑あり、天気がよかったのでバンドを訪れ、東方明珠を背景にした一枚。まさに、お上りさんの風情。