つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

最後に穴グラへは独裁者の習性か

 先週19日からきょう23日まで、中国の上海経由で広西チワン族自治区の中心地、南寧市を訪問していました。といいますのは、同地で建設が進められていた日本園などを含むアセアンビジネスエリアのグランドオープン式典があり、これに列席するためです。ついでに、20日から同地で開催されているアセアン博覧会もちらっと見てきました。
 アセアンビジネスエリアのグランドオープン式典のあと、フェスティバルが開かれ、日本園は着物のファッションショーをやりました。下の写真は、その中に出てくる花魁ショーの”モデル”たち。モデルといっても、女性は南寧市のファッション関係の学校に通う学生、男性は日本代表団の一員で、会社経営者だそうです。
 ところで、南寧滞在中、テレビを見ていたら、リビアの元指導者カダフィー大佐が発見され、殺されるニュースが飛び込んできたのには驚きました。今春のゴールデンウイークに山東省を旅行していた際にも、オサマ・ビンラディンが射殺される事件に遭遇しました。どうも、小生が中国を訪問すると、外国で大きな事件が起きるようです。
 中国では、カダフィー死亡のニュースはテレビも新聞も派手な扱いで、テレビでは若い兵士がカダフィー大佐に銃を突き付けているところも、殴りつけている場面も出ました。新聞には、次男だかの子供と一緒に並べれらた遺体の写真も、ぼかしなしで掲載されていました。これに対し、日本に帰ってきて読んだ新聞では、このニュースはそれほどセンセーショナルに扱われていなかったので、意外でした。(残念ながら、死亡当時の日本のテレビは見られませんでしたが、、)もう、過去の人という扱いなのでしょうか。
 それにしても、おかしかったのは、カダフィー軍の車列がNATO軍の空爆を受けたため、カダフィー大佐らは徒歩で逃走、土管に潜んでいるところを反カダフィー軍に包囲され、捕まったとのこと。どうも独裁者というのは最後は穴グラに隠れる習性があるようで、イラクサダム・フセイン元大統領も地下の穴に隠れていましたし、オーム真理教のアサハラ先生も富士山ろくのアジトの中の隠れ家で大金を抱いて潜んでいました。独裁者は、最後は恐怖感を紛らわそうとして、概してそういう行動を取るようです。
 日本の隣国のあのハイヒール、ジャンパー姿の独裁者も、サダム・フセイン元大統領の処刑や今回の民衆に殺されたカダフィー大佐の場面を見て、さぞや恐怖感を持ったことでしょう。でも、イラクリビアも、欧米が軍事介入して初めて実現した政治変化なんですね。将軍さまの国は、東アジアの地政変化を嫌う中国やロシアが付いているので、民衆が立ち上がるのは難しいし、ましてや西側の軍事介入もできないでしょう。
 日本もかの国とは拉致問題を抱えていますが、本音を言うと、かの国が崩壊し、朝鮮半島に変化が起きることを望んでいないんですね。統一すれば、反日的な韓国が半島全体を支配し、それこそ日本には現在以上の脅威になるでしょう。中ロも、日本も変化を望んでいない。そういう状況を冷静に分析すると、中東ジャスミン革命のような動きは東アジアでまだまだ起きそうにありません。