つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

独り旅でも力を抜かないのは偉い

 正月休みには少しでもまとめて読書でもとか、まとまった勉強をしなくてはならないなどと思いながら、ついついテレビを見てしまいます。まあ、面白いスポーツやドラマがあるからしょうがないことなのですが…。朝はやはり箱根駅伝。今、仕事をしている早稲田大学の選手がスタートから一番で走っていたこともあって、その後も昼までずっと見続けてしまいました。
 早稲田もさることながら、小生も一般視聴者と同様大いに興味を持っていたのは、東洋大学の柏原選手が5区の箱根の登りで何人抜くかという点でした。しかし、たいへん残念だったことに、4区の東洋大ランナーは一着で柏原にたすきを渡したのです。つまり、彼の箱根路は先行逃げ切りの独り旅。他との比較がなければ、彼のスピードが実感できず、興味をそがれた小生はそのうちにソファーでうたた寝してしまいました。
 ところが、うたた寝から醒めて驚いたことに、柏原選手は区間新記録を出したとのこと。よくも競う選手がいない状態でそんなに速く走り得たのか、驚くばかりでした。ゴール直前で力を抜く陸上100メートルのフサイン・ボルトではないですが、確実に勝ちが分かり、競う状態にないならば、力を落とすのが普通です。
 それなのに、柏原選手は最大限の力を発揮して、登り切ったことはまさに賞賛に値します。彼は津波原発事故の影響が大きかった福島県いわき市出身であると聞きましたが、それと関係しているのかも知れません。郷土に力を与えたい、勇気づけたいと考えたのでしょう。そうであるならば、なかなか見上げた青年です。
 小生も若い時に東北山形県に住み、車で東北各県をよく訪れていました。それだけ思いが強い地域であり、記者の端くれとして、一度は最大規模災害の現場を見てみたいという思いから、昨年12月中旬、宮城県石巻、松島、塩釜、仙台市若林区、それから福島県相馬市、飯館村を巡ってきました。その津波の爪痕、その規模の大きさにただただ驚かされるばかりでした。
 下の写真は、その東北旅行の時に併せて訪れた宮城県北部・蕪栗沼で写した日の出の風景。

 この沼は、日の出とともに大量の真雁が一斉飛び立つことで有名です。バードウオッチャーの同行の仲間がぜひ見たいということで、早朝に現場に出かけました。一斉飛翔は確かに見ましたが、残念ながら写真では限界があります。
 下のサイトは、ユーチューブで見つけたもの。映像は近くの伊豆沼の風景ですが、蕪栗沼もほぼ同じような光景でした。
http://www.youtube.com/watch?v=kTVjtx1S6vo