つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

橋下氏の労組批判に同調できる

 大阪市長になった橋下徹氏の姿勢にますます感じいってしまいました。夜10時の報道番組に出た彼は、政治活動にうつつを抜かす公務員の労働組合を厳しく批判し、以後、こうした活動を許さないと言うのです。確かに、これまでの自治労の活動を見ていると、99%が政治活動であり、こうした労組の在り方に疑問を感じる人は小生を含めてかなりいると思います。
 今回の選挙で自治労大阪は平松候補を推し、橋下氏が市庁舎に来ないようあらゆる政治活動を展開しました。これは、自治労にとっては、平松市長の方が彼らの既得権益を確保する意味で都合がいいし、御しやすい人であると判断しているからです。でも、こうした自治労の活動を見ていると、市民に奉仕するというシビルサーバントの考え方、公務員の在り方からすると、まったく受け入れられないものではないか、としみじみ考えてしまいます。
 ご存知のように、公務員の賃金体系は地方を含めて国の人事院勧告に基づきます。つまり、労働者の待遇に関しては、ほとんど労働現場に即した労使の取り決めである36協定以外に話し合う議題がありません。労働組合と言いながら、労働者保護の仕事がほとんどないわけですから、勢い彼らは政治活動に走るのです。
 それも、法律で決まっている国旗・国歌を認めないというような意味不明な、反国民的な、思想性の強い活動が支配的。「親方日の丸」よろしく国や自治体に最大限身分を保障されていながら、その活動は、国、自治体に反逆するようなことを平気でしているわけです。
 36協定に関しても、常識外に労働者が楽することを追求するものばかりです。かつて社会保険庁で、職員がコンピューターに向かうのは一日4時間以下などという協定がまかり通っていました。こんな悠長なことは民間では許されません。それなのにどうして民間の税金で運営されている官庁の職員は享受できるのでしょうか。現在の公務員は、民間に比べてかなり楽な待遇になっているのは火を見るより明らかです。
 そういう楽な待遇を勝ち取るために、ストライキの権利を持たない彼らは、政治力を使うのでしょう。すなわち、自らの楽な労働条件を保障するような自治体の長をバックアップするわけです。民間意識を持った橋下氏は、この時勢、地方公務員のこうした楽寄せの姿勢が許せなかったのでしょう。自治労大阪の諸兄には申し訳ないのですが、橋下氏の感覚は今選挙民の多くが共有するもので、彼が勝ったのも、それが理由です。今回大阪選挙で提起されたのは、公務員労組がどうあるべきかという問題もあったのですから、彼らは今後、姿勢をただす必要があります。
 正月に京都に行ってきました。下の写真は、京都の鴨川の風景。四条大橋から撮ったもので、正月の参拝客でごった返す橋の上とは対象的に、冬の鴨川は水鳥を抱えて静かにせせらいでいました。