つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

「大阪都構想」実現で、橋下徹は政界に戻るのか

 毎年恒例の1月1日真夜中の”元朝参り”に、内人とともに行ってきました。前年と違うのは、愛犬マオが同行していないこと。夜中ですから、いつも寒くないように毛布でぐるぐる巻きにして顔だけ出した格好で、抱えて連れて行きました。今年、マオはもうこの世にいないんですから、これはできない。でも、内人は例年通りとばかりに、マオの遺骨を抱いて行きました。黄泉の国のマオは喜んでいるのか。あるいは苦笑しているのかも知れません。

 元朝参りの先は、マンションの目と鼻の先にある成田山別院と伊勢山皇大神宮皇大神宮横浜市内最大の初詣のメッカで、さすがに長い行列を作っていましたから遠慮して、成田山別院だけお参りしてきました。本来ならここもそれなりの行列ができていても良かったのですが、今年は拝殿の前に人混みはなく、すぐに賽銭が投げられる状態でした。明らかに人出は昨年を下回っている。よく見れば、皇大神宮前の通りも昨年ほど賑わっていない。これって、何の影響なんだろう。

 すると、内人は「これは景気が良いからではないか」と言うのです。1月1日真夜中の初詣に大勢来る年は景気が悪い年。年末年始どこにも行かないので、せめて近場で初詣くらいして、金が回ってくるよう神頼みする人たちが多いということ。となると初詣客が少ない今年は逆に、海外旅行だ、温泉だ、都内のホテルだとばかりに横浜を離れて豪勢に過ごしている人が大勢いるとも邪推できるのです。真相は分かりません。しかも、他の寺社仏閣の動向を見ないと全体の判断はつきかねます。

 それにしても今年、大阪地方自治体の改革が進みそうです。11月に5年ぶりに「都構想」についての住民投票が実施され、恐らく賛成多数で承認されそうだからです。素晴らしい方向です。大阪は、維新の会が府知事、市長双方を握っているように維新勢力が自民党を上回っているのですが、自民・公明、社民・共産などの連合軍が前回2015年住民投票で反対に回ったために、僅差でこの構想はつぶれてしまいました。ところが、公明党が近年維新の会に接近、態度を豹変させ、自民と決別し、都構想への賛成を打ち出しています。

 二重行政の無駄というのは、小生が住む神奈川県でも見られます。横浜、川崎、相模原と政令指定都市を3つも抱えるほか、かつ地方の権限が大きい特例市もあるのに、まだ県が大きな存在として君臨しています。神奈川県の場合だけでなく、京都の府・市や愛知県・名古屋市などでも、大阪と同じように二重行政の無駄があるように思えてなりません。民間もどしどし合併や、あるいはホールディングカンパニーを作って経営統合を進めている時勢ですから、地方自治体にもあって然るべきです。

 自民や社民・共産が「大阪都構想」に反対するのは、過剰公務員や過剰公共サービスを是とする既得権益者の支持を受けているからでしょう。でも彼らは一部に過ぎません。多くの住民は、従来機構の無駄なところや都構想のメリットを理解し始めているようで、それがその後の選挙で維新の会が勝ち続けている原因にもなっています。恐らく11月の住民投票でも大阪都を是とするのは当然として、どれほどの差になるかが注目されるところです。「大阪都」には安倍首相も前向きだと聞きますので、総務省は早くも関係法案の改正作業に入っていることでしょう。

 もう一つ、小生が気になっているのは、住民投票で勝ち、大阪都が実現した場合、この構想の強力な推進者だった橋下徹元知事・市長はどうするのかという点。前回、僅差で負けても、負けは負けとばかりに責任を取って職を辞したのは実に立派な態度でした。論理明快、実行力もあるこの人にはぜひ再び政界に戻ってきて欲しいと小生は思っています。政治家は、長くその地位にとどまることが目的でなく、信念ある政策目標を掲げ、その実現に向かって果敢に努力していく人の方がよほど魅力的に見えます。

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 上の写真は、横浜駅近くの居酒屋のカウンター風景。友人が「ここの焼き鳥は実にうまい」と推奨している店です。