つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

維新と太陽は政府の在り方で大きな違い

 「日本維新の会」の橋下徹と「太陽の党」の石原慎太郎の両氏が会談して、統一政党に向けて動き出したとのこと。小生、これにはちょっと驚きました。というのは、維新の会はどちらかというとスモールガバメント志向。一方、太陽の党はどちらかというとビッグガバメント志向です。郵政民営化に反対したことからも分かります。それに、重要な政策課題であるTPPや原発では正反対でした。これでどうして統一政党などできるのでしょう。小生はこれらは決して「小異」ではないと思います。やはり、野合と言われてもしかたないのではないでしょうか。
 石原氏は第三極の結集ということにこだわっています。でも、結集の核っていったいなんですかね。「中央集権の打破」とは「現在の官僚制度の打破」などというあいまいなことを言っていますが、それは再三触れているように前回選挙で民主党も言っていました。それでも最終的には官僚制度打破どころか官僚に頼ってばかりの政党でした。さように、官僚打破など簡単にできるものではないし、また、彼らを敵に回してうまくいくわけがないのです。地方分権化だけを言うのなら、まだ分かりますが、、。
 どんな大会社でも下請け、系列会社への天下りというのはあるのに、どうして官僚だけはだめなのか。こう考えてみてください。もし、難しい試験を通って入った官僚が52、3歳で肩たたきに遭い、首を切られてその後に就職の世話がなかったら、だれが好きこのんで官僚などになりますか。ですから、庶民受けを狙っておいしい話はしない方がいいと思います。結局、民主党のように最後は正反対の動きをしてしまうのが落ちです。官僚をうまく使うにはそれなりの”好餌”が必要なのです。チープガバメント志向は、官僚を敵に回すのでなく、うまく使わないとできません。
 対立軸はやはり政策になるべきですし、たとえ政策に多少の違いがあっても、将来どういうガバメントを目指すかという点で一致すれば、連立や合体は可能です。でも、スモールの維新とビッグの太陽の合体はどう考えてもおかしいでしょう。その点、みんなの党はあくまでスモールガバメント志向という確固とした方向性があります。ですから、「みんな」と維新の合体なら分かりますが、先に維新が太陽とくっつくのは理解できません。ですから、現在、残された「みんな」がどういう決断をするか、非常に注目されますね。
 小生は、維新と太陽が政策の違い、ガバメントの方向性の違いにもかかわらず合体するなら、せめて「国家の将来像、国家の再生で合意した」程度のことを最初に言ってほしかったと思います。外国の圧力が増している今、国防の充実や、国防意識の徹底で一定の方法を打ち出すことは必要ですし、巷には日本の国力の弱さに苦虫をかみつぶしている人があふれているからです。
 下の写真は、今夏の旅行で福建省アモイを訪問、遊覧船に乗って台湾当局占有の島近くまで行った時の一枚。島には「三民主義で中国を統一」とのスローガンが掲げられており、大陸中国側から見ると新鮮な感じがしました。