つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

嘉田女史は政界オンチ

 嘉田由紀子という人、何を勘違いしたか、あの政略家の小沢一郎先生に乗せられて新党党首にかつがれ、嬉々としていましたが、結局、大恥をさらしただけでした。小生は、このブログでも再三触れているように、小沢先生はもう過去の人、特に、民主党を離れて以降は、他党は拒否反応、普通の感覚の政治家なら一切受け付けないと思っていました。でも、嘉田女史だけは別でした。知事という選挙を経た人間であるなら、少しくらい政界の動向が読めそうなものと思っていましたが、まったくの政界オンチだったのです。
 小沢一郎氏は単なる政局屋です、政策の実現目標を持ち合わせていません。まあ、政局屋という観点に立たば、政界の癌といってもいいのかもか知れません。癌ですから、政党に入り込むとすぐに自分の股肱の勢力でその政党をかき回し、最終的に政党そのものを壊してしまいます。それは、過去に新進党でも見られましたし、自民党と提携したときにも感じられましたし、今回は民主党の中でもそうでした。ですから、壊し屋でしかない彼の本質を永田町の人に限らず、世間一般の選挙民も嫌というほど、骨身にしみて分かっているのです。
 小沢氏が過去自民党新進党時代に、消費税をどう考えてきたのか、原発にどう対応してきたのかを見れば、今回の主張がしょせんオポチュニスト的主張であることは一目瞭然です。彼の目的はただ一つ、所属政党の中で自らの存在と”力量”をアピールし、最終的にその力量を背景にして、土建屋さんから、特に東北地方の土建屋さんから”献金”を取るということなんでしょう。嘉田女史は、なんと最悪の人と組んでしまったのであり、未来の党なるところに結集した元議員たちもなぜそんなことが分からなかったのかと憐憫を感じざるを得ません。
 ところで、小沢氏自身は今回、またまた小選挙区で当選してきました。岩手の選挙民は何を考えているのでしょうか。大震災が起きても地元に帰らず、逆に東京から関西方面に逃げ出したことを逃げた女房にばらされ、それを選挙民は十分知っているはずなのに。また、土建屋さんの投票行動即利益還元という観点に立っても、もう中央政界で彼と手を組む政党も勢力もなく、今後は政界の孤児になるだけの人をどうしてかつぐのか、理解できません。それとも、地元ではいまだに「俺に逆らうやつは許さん、入札させん」みたいな”恐怖政治”が続いているのでしょうか。
 「消費税は取るな、福祉予算は増やせ、税金は大企業、金持ちから取ればいい」という一見、世間受けするが、実は無内容な主張をしていた左翼政党も今回の選挙でボロ負けしました。当然の結果でしょう。こういう”毛バリ”発言は、普通の見識を持つ選挙民には通じないということです。
 でも、あまのじゃくの小生はちょっとだけこんなことを考えてしまいました。共産、社民両党に一回政権を取らせてみたらどうだろうか。消費税は取るな、福祉を増やせ、税金は大企業、金持ちから取れということが本当に可能なものか、見てみたい気がします。でも、その時こそ、本当に大企業、金持ちはタックスヘブンのところに逃げ、日本は”壮大な”低成長経済、悪平等の一等貧困国になってしまうでしょうから、くわばらくわばらといったところですか。
 下の写真は、東京郊外武蔵野市のある公園の風景。この近くの亜細亜大学へ講演に行く途中、公園の垣根に使っている植木が見事に紅葉してのを見て、思わず一枚撮ってしまいました。