つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

「過去の人」参加で新立憲党は活気づくのか

 野党、無所属が大同団結し、新「立憲民主党」ができましたが、最新の週刊誌記事によると、そこに国民民主党から加わった小沢一郎は「1年以内に必ず政権を取る」、無所属から参加の中村喜四郎は「次回の総選挙では小選挙区で100議席比例区も入れると200議席も獲得可能」と豪語しているそうな。この記事の見出しは「立憲民主、小沢、中村の保守長老で大化けも」となっており、いわゆる”リベラル”が多い立憲に保守の長老が加わると大化けするという表現がいかにも面白い。でも、小生にしてみれば、「大化けする」のではなく「大化け物になる」「お化け屋敷になる」としか思えませんが、、。

 小沢、中村とも若い時期に当選し、以後ずっと議員を続けるプロの政治家で、元田中派、竹下派という1980年代の主流派閥に所属していました。もう過去の人と思っていましたが、今さらメディアに登場してくると、やはり「昔の名前で出ています」という小林旭の歌を思い出してしまいます。それはともかく、2人とも選挙にも滅法強く、中村はゼネコン汚職事件で有罪となり、1年6月の懲役を食いながら、投獄前、獄中、獄後と14回連続当選。小沢は福島第一原発事故の時、選挙区の岩手を顧みず、西の方に逃げまくっていたにもかかわらず、17回当選し続けてきたのは驚異的です。

 立憲の枝野代表は、小沢、中村のこの選挙の強さに着目、若手の所属議員にその極意を伝授してほしいと願っているようです。確かに、2人の選挙の強さは異常です。中村は、ゼネコン汚職以降、政局の前面に出るようなことはありせんでしたが、それでも選挙民に人気があるのは素晴らしい。一定の利権を地元に還元しているからだと思います。小沢も、自民党時代からのルートを使って、産業のない地元岩手に公共事業などを持ち込んでいるので”人気”が衰えないのでしょう。

 それにしても、小沢という政治家、いつになったら枯れるのか。90年代初めには竹下派を分裂させ新生党を創設し、その勢いで細川連合政権を作る。次に新進党なる野合政党を作ったと思ったら、すぐに壊し、自由党なる政党をつくり、自民党と連立に。で、それに飽き足らなくなると、自民党を離れ、今度は民主党と提携、そして合併し、民主党政権を作る。その民主党も、消費税がどうのこうのといちゃんもんをつけて脱党。少数政党に戻ったかと思ったら、またまた国民民主党に合流し、さらに新「立憲民主党」に加わった。恐ろしく「破壊と創造」を繰り返す御仁です。

 こう言ったら言い過ぎなのかも知れないが、希代のオポチュニストで、手垢の付いた政治家。利権から離れられないためか、絶えず自分の名前を官庁や企業に印象付けることを最優先させている。そのために、政策よりは政局重視。政局転換の中に自分を置いておくこと最大の喜びにしているような政治家です。長く永田町に関心を持って見ていた人にはすぐに小沢氏の本質が見抜けるはずです。こういう政治家が新「立憲」に加わったからと言って、プラスになるとはとても思えません。

 中村喜四郎氏ももう過去の政治家、地元茨城では有名でも、全国的に見れば、今の若い世代はどんな人か知らない。無所属が長く、政治絡みのニュースには、まったく登場しない人ですから。という観点に立てば、選挙上手と言われる2人ですが、どう見ても新「立憲」の集票に結び付くとは思えません。ついでに言えば、野田佳彦元首相、岡田克也海江田万里菅直人民主党元代表たちが加わったにしても、やはり「昔の名前」、過去の人というイメージで、集票の力にはならないでしょう。

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 上の写真は、本牧のホームセンターに行く途中、道路わきで見た曼珠沙華