つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

弁護士の売名行為ではないか

 前回、一票の格差の問題に関連して、議員は選挙民の頭数だけで決めるな、選挙区の面積も考慮せよという小生のかねてからの主張を披瀝したところ、思いがけず、多方面から反響をいただきました。世間ではこの問題に関心を持つ人が多いんだなと改めて驚くと同時に、マイナーだと思っていた小生の意見に結構賛同者がいることを知り、うれしい気持ちになりました。
 ただ、「富山人」さんの書かれた「そういうあなたが、横浜市民だという事実。」というコメントの意味がよく分かりません。横浜は都会だから、そこに住む人間が地方、農村部の味方をしてはならないという趣旨でしょうか。それとも、都会人なのに農村部の味方をするような偽善者振る舞いは止めろという趣旨でしょうか。
 確かに、小生は農村部の出身ではありませんし、地方暮らしも仕事の関係で山形市に3年間生活した以外はずっと千葉、東京、神奈川の首都圏暮らし(あるいは海外)です。記者の習い性として、あくまで物事を大局的に見ようとしているのであって、自ら住むところからの利己的な主張などするつもりは毛頭ありません。そのことは明確にしておきます。
 どこかの新聞が書いていましたが、一票の格差問題では全国的に提訴がされており、これは一つの団体が組織的にやっていること。多分、名を売りたい弁護士らが徒党を組んでのキャンペーンの一環でしょう。彼らは、一票の重さを重視するより、弁護士としての自らの名の重さを求めることを重視しているようです。ですから、本質は弁護士の売名行為、"格差"を受けている市民が積極的に支持している様子は見られません。
 それが証拠に、全国で現在、一番一票の値打ちがないとされる千葉4区の住民からは提訴されていません。千葉4区は一票の値打ちが一番高い高知3区と2.42倍の差があるそうですが、だからと言って、千葉4区である船橋市の住民で、一票の値打ちが小さいと心底怒っている人はいないということでしょう。弁護士がいかに笛を吹いても、踊る人はいないというのが現実です。ついでに、どうでもいいことですが、小生の実家も船橋市にあります。
 今、住んでいる横浜市西区小選挙区で当選した衆院議員は、今毎日のようにテレビに顔を出している菅義偉官房長官です。彼は秋田県出身で、集団就職で横浜に来た苦労人。総務大臣時代、都会参集者が自らのふるさとの自治体に税金が出せるという制度を実現させました。菅氏はいわゆる横浜選挙区出身の「都会人」ですが、自らの選挙民の一票を度外視して、しっかり地方のことも考えているという点では尊敬に値します。
 下の写真は、湯河原で泊まったホテル近くにあった満開のしだれ桜。今週央、久しぶりに湯河原の湯を堪能してきました。