つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

やはり、「お笑い北朝鮮」か

 やっぱり北朝鮮というのは面白い国です。テリー伊藤が言うように「お笑い北朝鮮」ですね。一人でチキンゲームをして盛り上がっています。チキンゲームとは、2者がその先の断崖絶壁を目指して車を走らせ、どちらが先にブレーキを踏むか、つまり、どちらが先に弱気を見せるかの争いなのですが、今回は、米韓側が北に付きあって別に脅しをエスカレートしたわけでもないので、厳密にはチキンゲームの相手はいないのです。つまり、北が勝手に盛り上がっているだけの一人ゲーム。これっていったいなんなのでしょうか。
 小生は3月に「朝鮮戦争の休戦協定は破棄された」という北朝鮮の宣言を聞いた時、これはある意味、最終的な脅しであり、これ以上のものはないと思っていました。だが、これに対し、米側は北を懐柔するような言葉での応答をせず、粛々と例年恒例の米韓軍事演習をこなしたのです。北は米側から何も言ってこないのは脅しが不十分だと見て、さらに”恐怖のメニュー”を繰り出してきました。
 いやー、実に脅しの材料はいろいろあるものですね。南北休戦ラインでの交流停止、韓国資本が入ったケソン工業団地への韓国人立ち入り禁止、さらには、在平壌各国大使館への避難指示、米側に撃つぞと見せかけるためにミサイルの日本海側への移動など、いろいろとやってきます。ケソン工業団地の操業停止は、貴重な外貨獲得手段を捨てることを意味しており、北朝鮮にすれば、かなりの覚悟の決断だったと思いますが、米・韓国側からすれば、北が味わうほどの痛みはないんですね。
 ただ、長距離ミサイルを米側に向けて太平洋方面に撃ったとしたら、これは米国もかなり神経質に対応し、怒るはずです。日本も列島上空を飛び越させるわけですから、怒らないといけません。ということで、北朝鮮がこの期に及んで長距離ミサイルを発射したら、米側の然るべき報復が想定されます。となると、脅しだけで済ませたい北朝鮮が果たして長距離ミサイルを撃つかどうか、疑問です。
 北朝鮮のこのたびの対米韓強硬姿勢、戦時体制づくりは、あくまで国内引き締め、金正恩が自らの指導者としてのリーダシップを確立するための手段だと米韓側は見ていますし、小生もそう思います。どう考えても、今、北に戦争するだけの能力も態勢もありません。言葉ではやる気満々のようですが、実際、やる気(意欲)もないでしょう。それが証拠に、米側監視衛星では、北が戦時体制を取っている光景が察知されないとのこと。まあ、言葉だけエスカレートして、一人でバンバンしてください。
 下の写真は、鎌倉・若宮大路のだんかずらの桜並木。満開の時期でしたので、平日にもかかわらず、花見客でごった返していました。