つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

日教組は「重症の腫瘍」か

 作家で、NHK経営委員でもある百田尚樹氏が静岡県の講演会で「日教組は日本のがんだ」と発言したそうです。地元の静岡新聞など鬼の首でも取るように問題にしていますが、でも、日本人の多くは、実はそう思っているのではないでしょうか。
 小生はかつて文部省記者クラブに在籍して教育問題を担当、毎年夏の日教組教研集会も取材していました。この集会で彼らが結構まじめに真剣に議論しているところを見ているので、百田氏みたいに「がんだ」とは言いませんが、かなり「重症の腫瘍」とは感じています。
 そもそも日教組がすでに法制化されている日本の国旗、国歌を否定することがどうしても理解できません。世界のどこに、自国の国旗、国歌を無視ないし軽蔑する国がありましょう。ありえないことです。日教組組合員が愛するところの中国、北朝鮮では、国旗を侮辱したら労働改造所か収容所にぶち込まれるのです。
 第一、独裁国にはありえないすばらしい基本的人権を盛り込んだ現憲法は、いったいどこが作っていると思っているのか。日本国という国家ではないですか。日本国憲法の9条を守っていくというなら、その憲法を作り出した国家を尊敬し、大事にしていくというのが筋ではないですか。その国家の象徴である国旗、国歌を否定してどうするんですか。それとも、「アジア」や「世界」という枠組みの方が大事ですか。アジアや世界という枠組みはわれわれ日本国民に何の保障もしてくれませんよ。
 もう20年以上前、教育担当記者をしていた時、日教組の人に「なんで日の丸、君が代が駄目なのか」と議論を吹きかけたことがあります。その時、小生は「君が代天皇崇拝につながるかもしれないが、日の丸自体のデザインになんの思想性もないでしょう」と聞いたのですが、「かつて侵略戦争で使われたから駄目だ」との返事でした。
 それなら、「アフリカやアジアを植民地にし、その収奪した土地になびかせた英国のユニオンジャックだって問題でしょうが、そんな話はないよね」と言うと、「他国は関係ない。とにかく駄目なものは駄目なんだ」との返事でした。どちらかと言うと、生理的拒否感といった感じなんですね。物事の理智を教えるべき教師が生理感覚だけで児童、生徒に接するのかと思うと、そら恐ろしくなりました。
 このブログでも再三触れていますが、安全保障への対応も納得いきません。武器を持たないこと(他国に脅威を与えないこと)が安全を保障することだと教えているそうですが、これは大間違いです。それなら、「君の家は他に危害を加えることはないので、夜、鍵をかけないで寝ていい」と生徒に言えるのか。
 若い女性に、「君自身は他人に脅威を与える武器を携行せず、そういう意思もないのだから安全だ。暗い夜道を歩いても平気だ」と言えるのでしょうか。家の戸締りと国家の武装抑止力は同じ理屈で考えるべきではありませんか。それとも個人と国家は違うとでも言うのでしょうか。
 民主党は政権担当時代に、参院でその日教組幹部出身者が幅を利かせていました。民主党がいまいちその力を発揮しえなかったのは、こうした教条主義的な勢力を抱えていたことだと思うのです。連合が左翼・教条主義組合を抱えて、民主党を支持している限り、民主党が再び政権の座に返り咲ことはありません。

 上の写真は、18日夜、代官山の蔦谷書店で開催された「私たちがブラジルに惚れた理由」と題したブラジルWCサッカー記念イベント。小生の友人のお嬢さん(ブラジル在住)らが出演し、ブラジルの風土、国民性の素晴らしさを語っていました。