つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

朝日新聞のはまりやすい陥穽

 朝日新聞がやり玉に挙げられています。朝鮮の慰安婦問題で、吉田何某さんがありもしない慰安婦”強制連行”を証言し、それが朝日に掲載され、ずっとその証言をベースにこの問題が語られてきました。ごくまれに、新聞にニセ証言が掲載されてしまうことはあり得ることでしょう。特に、記事がそういう(強制があったという)意図のもとに書かれたものである場合、その流れに沿った証言が出てくると、飛びついてしまうものです。
 しかし、世間でそれを否定する見解が出てきたならば、迷うことなく、検証し直す必要があります。その点では、朝日は強制連行に固執するあまり、長い間、それを放置してきました。あるいは、この証言などをもとに河野談話などが出されたため、今さら訂正などしたら、世間の笑いものになるし、国際問題にもなると怖気づいたのかも知れません。
 結局、訂正を出し渋っていたために、韓国側は調子に乗り、日本を攻めたててきました。そういう意味では、朝日の「誤報」は日本の信用を貶めた売国的な報道だったと言っていいでしょう。インテリゲンチアに人気がある朝日新聞にしてはあまりにもお粗末な顛末でした。
 小生はしばしばこのブログで書いているように、日本政府や軍が組織的に朝鮮人女性を慰安婦にするため強制連行した事実はないと確信しています。ただ、軍関係の業者が、いい仕事があると言って女性を外地に送り、事実上帰国できない形にして慰安婦になるよう迫ったケースはあるでしょう。
 あるいは、女性の方も売春婦になることを半ば承知しながらも、実際、行った先が毎日何十人という男を受け入れなければならない苦行の場所であると認識していた人は少なかったように思います。事実としては、強制連行はなかったのしょうが、日本としても100%胸を張れる状況にはないように思います。
 ファナティックなフェミニスト団体のように、戦争に女性を連れて行くとはけしからん、なぜ戦争に慰安婦が必要なのかなどという現実離れした道徳論を言うつもりはありません。古今東西、戦場の兵士の周辺にはかならず慰安婦らしき女性が存在しますから。これは日本軍だけの問題ではありません。ただ、女性が”ビジネス”で戦場に行くにしても、強制ではなく、あくまで任意であってほしいと思うのです。
 朝日新聞はインテリゲンチアに受けようとして、国家とか戦争とかを無条件に否定し、反モラルの行為には厳しい目を向ける傾向が見られます。記者はそういう社の方針に沿った記事を書こうとし、また記事の中身を強調しようとするあまり、深みにはまってしまうようです。サンゴ礁にいたずら書きする反モラルを訴えようとして、撮影記者が自分自身でいたずら書きしてしまったサンゴ事件や、今回の慰安婦強制連行誤報事件などはその典型でしょう。

 上の写真は、内モンゴル自治区フフホト郊外、土默特左旗の農村での一枚。豚やヤギを飼っている農家で、真ん中にいるのは二十歳すぎの二男の嫁。なんと遥か離れた南方の貴州省出身。この女性も騙されて連れてこられたようです。