つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

随地吐痰と歩きスマホ

 住んでいるマンションの管理組合の理事をしており、今日夜、その月例会がありました。その中で管理人から「マンションのエレベーター付近の通路上に痰を吐いたあとがあった。嫌な思いをした」との報告がありました。今どき、街中でも痰を吐くなど常識では考えられない行為なのですが、よりにもよって自宅の玄関にも相当するような場所で、そういうことをするとは、小生も正直驚きました。
 昔、北京に住んでいたころ、至る所に「不准随地吐痰(むやみに痰を吐くな)」という注意書きがありましたが、確かに、中国人の特性なのか、いなかの農民たちの習慣なのか、街中でよく痰を地面に吐いている人を見かけました。北京最大の繁華街王府井といえども、お上りさんが吐く痰が通りの随所にあり、ある記者仲間が「冬に痰が凍りついてつるつるし、足が滑って歩きにくかった」などと冗談交じりに話していたことを思い出します。
 今年北京を訪問した限りでは、王府井や前門の繁華街では、さすがに随地吐痰の人は見かけませんでした。首都だけに、少しはお上りさんも配慮し始めているのかも。あるいは、都市管理の役人が「即、罰金だ」とばかりに監視の目を行き届かせているせいかも知れません。ただ、地方の都市などに行けば、相変わらずやっている人は多いように見受けられます。
 そんな中国の現象がわがマンションにも持ち込まれた、そういう非常識の住民が隣人にいるというのはショックでした。痰を吐くなら、ティシュを使うのが常識ですが、それもないときはせめて土の上や植え込みの中の目立たないところにしてほしいと思うのです。コンクリート面の上に吐くのは最悪です。
 非常識と言えば、相変わらず「歩きながらのスマホ」が多いですね。自分はスマホを見て歩いていくから、そちらの方で勝手によけてくれといわんばかりの態度で、すれ違う直前まで自らよけようとしません。混雑の場で人と人がすれ違う場合は、かなり前から互いに折り合いをつけ、どちらに寄ろうかと考えるのが常識ですが、歩きスマホの人はそれがないのです。唯我独尊の態度というのでしょうか。
 車でも前方不注意は事故につながる可能性が高い。いや、実際に事故になった場合、それは重大な過失として責任を問われます。ですから、人間同士のすれ違いでも折り合いをつけないと事故になりやすいのです。繁華街などでは歩きスマホの輩には、警察官が呼び止めて注意を徹底喚起するか、イエローカードなどの注意(2度やったら軽犯罪法で検挙)を与える必要があると思うのです。
 駅のホームなど人ごみで、他人を押しのける、速足でぶつかって追い越す、仲間同士で横に並ぶなど、歩きスマホと同様に歩行者のマナーの悪さが目立ちます。マナー教育で不十分であるなら、歩行者にも一定の法的規制も必要なのではないでしょか。

 上の写真は、箱根登山鉄道から見た一風景。