つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

日本人でもイスラム国志願、何を意味する?

 まあ、ちょっと考えられなかったのですが、とうとう日本からあの中東の過激集団「イスラム国」に参加しようとする若者が現れました。日本は基本的にイスラム教との関わりは少ないし、それに子供のころから、およそ戦争とか戦闘とかを身近に感じることなく育ってきているはずです。そういう世代の若者、およそイスラム教徒とは思えない人間が好んであの凄惨な世界に身を投じようというのですから、驚きを禁じ得ません。何が彼をそうさせたのでしょうか。
 イスラム国志願の若者は北海道大学の学生とか。こう言っては何ですが、北大は名のある元帝国大学の国立大学であり、それなりの頭脳がないと入れない大学です。ですから、彼は少なくとも物事を理性的に考える訓練はできているはずです。イスラム国に行くとどういう事態が待ち受けていて、自分は何をしなければならないかも分かっているはずです。恐らく、ネット上でイスラム国メンバーがイギリス人、米国人を首切りした映像も見ているはずです。
 イスラム教徒でもない限り、北大生には宗教的な大義はないと思います。世界にイスラム至上主義の国家を作りたいという願望もないと思います。それでもなおイスラム国に入りたいというのは、およそサディステイックな人なのか、あるいは自暴自棄になっている人なのか、理由は分かりません。彼は何か日本にいたくない、あるいはいられない理由があるのかも知れません。
 自暴自棄と言えば、かつて秋葉原や池袋、茨城県のある町で見さかいなく自分の近くの人を殺した事件がありました。これって小生には理解できませんが、ある種の自己顕示、今までまったく存在が否定されていた人間が何か目立ちたいというそういう欲望だと思います。イスラム国入り志願の北大生もこれと同じ思考回路なのかも知れません。
 小生は、これを起こり得るべくして起こった社会現象だとか、社会が悪いのだとか、どこか物知り顔の新聞社の社説のようなことは言いたくありませんが、やはりそういう側面がないこともないような気がします。日本社会が閉塞状態にあるのかも知れません。既発展国にありがちな若者の無目標状態が出現しているのかも知れません。ほっておくと怖いです。若者に何か目標になりうることを教えていくことが必要なんでしょうね。

 上の写真は、昨日7日夜、ホテル・オークラで開かれた台湾の双十節(建国記念)記念パーティー。小生は最初だけ顔を出して、近くの霞が関・コモンゲートでやっている友人の別のパーティーに移りました。パーティーのはしごです。