つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

ザッカーバーグはやはり偉い

 いささか旧聞に属する話題ですが、国内で発行されている華文新聞に最近大きく取り上げられていたので、ちょっと言及します。それは、小生も利用しているソーシャルネットワークサービス「フェイスブック」の最高経営責任者マーク・ザッカーバーグが長女の誕生に合わせて多額の寄付をしたことです。華文新聞がこのニュースに注目するのは、彼の妻が中国系であることとも関係しているようです。
 米国内では、ザッカーバーグの寄付する団体が自らの財団であることから、「右のポケットから左のポケットに移すだけ」などと、あたかも税逃れの偽善行為の見方をする人もいるようです。ですが、小生はやはり立派なことだと思います。特に、子供が誕生したときに、そういう決断をしたことが素晴らしい。えてして親は子供にできるだけ多くの財産を残そうとするものですが、ザッカーバーグはそれを振り切ったのです。
 寄付するのは、フェイスブック保有株の99%との由。現在の資産価値が450億ドル(約5兆5000億円)ほどなので、その99%は桁外れの額。マイクロソフトのビル・ゲーツもビル&メリンダ(夫人)・ゲーツ財団を持ち、慈善事業を行っています。でも、同財団の基本財産は当初20億ドル程度だったということですから、ザッカーバーグの寄付額は飛びぬけています。
 米国にはキリスト教的なチャリティー精神があるためか、富を得た人間が慈善活動を行うことは一般的です。それに比べて、日本とか中国では慈善団体を起こすケースがあまり見られませんね。他人に恵むほど膨大な資金を持っていないと思っているのか、あるいは子供や家族に残すことを優先するためか。
 でも、しょせん一人の人間、家族が使える金には限りがあります。もし大金があるなら、ある程度、豊かに生活する金を残して公の奉仕のために使うのが筋ではないかと思うのです。小生が今、理事をしている財団は、企業オーナーが株売却で得た大金を留学生への奨学金に充て、しかも奨学生には徹底的に仲間意識を持たせる家族主義を貫いています。日本ではあまり見られないケースであり、すばらしい活動だと思いますので、小生も微力ながらお手伝いをしています。


 上の写真は、上海市の繁華街・南京東路の風景。この商業ビルの2階にユニクロがあり、繁盛していました。