つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

女子監禁、友達は分からなかったのか

 千葉大学生が埼玉県朝霞市で女子中学生を誘拐し、その後2年にわたって千葉市内の自室で監禁していた事件がこのほど発覚しました。かつて新潟県で10年近くも女性を監禁していたケースがありましたが、このときの犯人は無職で、しかも常時一戸建ての家にいました。今回は比較的優秀な国立大学生の犯行であり、しかも監視の目が届きやすい集合住宅での監禁だったという点で、新潟事件以上にショッキングでした。
 小生はもともと千葉市出身。しかも、理事をしている奨学金支給の財団法人が千葉大学の最寄り駅と同じ西千葉駅周辺にあり、毎月最低一度はそこを訪問するため西千葉駅を利用しています。ひょっとすると、犯人の寺内華風容疑者と駅ですれ違っていた可能性もあり、その意味では今回事件は非常に身近な感じがします。
 乱暴な言葉になりますが、寺内容疑者は学生の”分際”でどうして2年間も監禁などという芸当ができたのでしょうか。テレビのワイドショーによると、容疑者の住んでいた部屋は2DKとのことで、学生にしては贅沢な間取りです。大学に入学して米国に短期留学し、その間に小型航空機の操縦ライセンスも取得した由。実に優雅な生活ですね。
 父親は防犯グッズの商品を扱う専門店を経営しているそうで、相当裕福な家庭なんでしょう。そこで容疑者は甘やかされて育った感じがします。アルバイトなどもしなかったのではなかったか。小人閑居して不善をなすではないが、甘やかされ、金に困らない生活を送る子供は時間を持てあまし、得てして犯罪に走る傾向にあるように思われます。
 それはともかく、学生でアパート生活であれば、通常友達同士で互いの部屋に泊まりに行ったりするものです、まして、容疑者のアパートは大学のすぐ近くにあったので、仲のいい学生たちのたまり場になるのが普通です。友人たちは「君のアパートに行きたい、泊まらせてくれ」などの要求はしなかったのか。あるいは突然訪ねることがあってもおかしくない。そんな時、監禁女子がいるので部屋に入ることは断固拒否されたでしょうが、友人たちは彼の態度を見て不審に思わなかったのか。
 複数が出入りするアパートで、監禁女子の存在がほとんど認識されていなかったというのも、ちょっと解せません。まあ、学生でも同せいしている男女が多い昨今、確かに一学生が女子と一緒にいてもそれほど関心を引くことはないと思いますが、それにしても女子に異常な様子があったら、周辺の人は気づくはずです。その他もろもろ謎の多い事件です。
 いずれにしても、女子中学生は自らの意思に反して誘拐・監禁され、学業取得の大事な時期を棒に振ってしまったのですから、同情して余りあります。どうか一日も早く通常の生活に戻ってほしいと願わずにはいられません。

 上の写真は、小生が共同代表理事を務める「環太平洋アジア交流協会」の事務所(千代田区神田小川町)が入ったビルの正面。