つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

日本列島に自然災害逃れる地ない

 大学の同級生でも、かつていた会社の同僚でも、西日本出身者は地震に鈍感な人が多かったような記憶があります。千葉県人の小生は、ガキのころから地震には慣れっこになっていて、母親と一緒にいるときは、地震が早く収まるように母親が呪文のような言葉を発していたこともよく覚えています。でも、さすがに、2011年3・11の時の揺れは、それまで経験してこなかった大きさなので、驚きましたが、、。
 今回の熊本県地震を見ていると、西日本出身者の中でも特に九州は地震に縁がなかったせいか、地震への備えが不十分だったような気がします。家屋の倒壊が異常に多いし、一部ビルが壊れたところも見られました。地震が直下型でしかも規模が大きかったとはいえ、同じ地震が関東地方であった場合、同様の倒壊模様になったかどうか。建物に関して、地域的な耐震構造の違いを感じさせます。
 テレビのワイドショーで被災者のインタビューを聞いても、「まさか、九州でこんな地震が」というようなコメントが多かった気がします。火山活動は見慣れていても、一般的に地震にはなじみがなかったのでしょうか。ただ、1995年の阪神・淡路地震で関西人に、地震の備えが出てきたように思うし、今回の熊本県地震で九州人も地震への認識を新たにしたことでしょう。
 それにしても今回の地震を見てしみじみ思うのは、残念ながら、日本列島のどこにも自然災害から逃れられる場所はないということです。地震津波、火山、台風、雪害、そして風水害、土砂崩れ…と日本は自然災害のオンパレード。昨日、関東の強風もすさまじく、小生も外出先の船橋市で、小雨が降る中で傘も差せないほどの目に遭いました。各地の工事現場では足場が崩れるなどの被害があったそうな。
 日本は自然災害が多いから、人々がまた、連帯感をもって生きようとするのでしょう。実際、連帯感、相互扶助意識を持たないと暮らしていけないのです。今回の地震で、配給の食糧や水をもらおうと被災者が整然と行列を作っていました。発展途上国の難民や被災民が国連の援助物資に対し我先に奪い合う光景がまま見られるだけに、それとは対象的に、自然災害の中でも毅然として秩序を維持する日本人同胞に感動します。

 上の写真は、薄暮の中の横浜・みなとみらい地区遠景。