つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

マンション住民同士のあいさつは必要だ

 これもワイドショーの話題ですが、関西のあるマンションで住民同士があいさつを交わさないという取り決めを管理組合の理事会、総会で決めたというのです。理由は、子供には「見知らぬ人と声を交わしてはならない」と言っているのに、マンション内の人だけ例外にできないと、特に子供を持つ親から提言があり、それならということでマンション全体の決め事にしたそうです。
 一見もっともらしい理由であり、納得できそうな感じでもありますが、小生からすれば、あまりにも非常識という思いです。もし一戸建ての場合、朝、家の前で隣の人と会ってあいさつを交わさないことは皆無でしょう。それは人として最低限の礼儀だし、場合によっては本能的な行動かも知れません。一戸建ては当然なのに、どうしてマンションでは普通にできないのか。
 確かに、マンションの住民は多くは他に干渉したくないし、されたくもないという人ばかりですし、隣家でもどんな人が住んでいるか知らないケースがほとんどだと思います。でも、そういう状況だからこそ、あいさつは必要なところがあります。自然災害や火災があった場合、マンション住民は否応なしに運命共同体になるわけですから、少なくとも日頃からあいさつぐらいはして、関係を良くしておく必要があるでしょう。
 小生も横浜のマンションに住んでいますが、ここでは花見会、納涼会などのイベント、自治会活動や防災訓練などを通じてマンション内住民の交流が図られています。最近は、隣の土地に単身用のマンションが建築されるということで、環境悪化を懸念した住民が結集して当該業者に厳しく注文を付けるため、しばしば集会も開いています。我がマンションは永住型で、複数人の家族で住んでいるところが多いため、住民同士の連帯を確保したいという意思は共通しているようです。
 ですから、あいさつは日常的に行われています。それでも、たまにこちらがあいさつしてもしないケースもあります。若い人が多いのですが、それは恐らく彼らが区分所有者でなく、区分所有者から賃貸している人だからでしょう。彼らにとっては所詮”仮の宿り”、それなのにいちいち会社みたいに面倒くさいことができるかと思っているのかも知れません。
 小生も一度、こんな経験がありました。酒席からの帰りで午後11時ごろだったと思います。マンション全体の郵便受けのところに寄ったところ、若者がいたので「今晩わ」と声を掛けました。ところが、その若者はこちらの顔を見ず、あいさつも返そうとしません。小生、思わずムッとして、酒の勢いもあったので「君なあ。同じマンションに住んでいるのだから、あいさつぐらいしようじゃないか」と話しました。
 夜も遅い時なので、治安上からも特にあいさつは必要だと思います。小生の呼びかけに、彼は「僕もそう思っているのですが、こちらがしてもしない人が多いので…」などと弁解していました。恐らくこれまであいさつしても返されないこともあったので、彼自身、自然にあいさつ不要論の関西のマンション感覚になったのでしょう。
 残念です。少なくとも、小生はマンションであいさつが必要だと主張し続けます。万一禁止決議などが提起されたら断固反対していきます。

 上の写真は、横浜・関内駅地下マリナードで見たサンタクロース。