つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

再び、お一人さま旅行ツアーの礼賛話

 前々回のブログで、お一人さま参加の旅行ツアーの話を書きましたが、これを見た何人かから「面白いですね。私も機会があったら行ってみたい」という反応がありました。意外にも、一人参加に関心を持っている人が多いんだなと思いました。確かに、今どきのツアー企画はすべてお二人さまを対象としており、旅行代金もすべて2人1室を使う前提での多少安めの設定となっています。でも、これって結構厄介なんですね。
 いつも生活を共にしている夫婦、親子なら2人一部屋でもいいでしょう。でも、友人とはいえ、ふだんの暮らしぶりも知らない人と一定期間共同生活を送るというのか結構しんどいです。例えば、ホテルはトイレとバスと洗面台が一緒になっているケースがほとんどなので、同室の者がこのいずれかを使っている場合はこの空間に入れません。長い時間トイレ、バスを使われ、好きな時に自分が使えないとなると、フラストレーションがたまります。
 その点、お一人さま参加ツアーは一人部屋が前提となっています。今回の石垣、西表両島のツアーで割り当てられたホテルは、都市圏に普通に見られるビジネスホテルの「東横イン」で、部屋は狭いし、バス・トイレもユニットタイプです。それでも、ちょっと広めで2人いるより、すべて一人で自由に使える分快適です。第一、一人ならバスから上がって、素っ裸で部屋に出てきて体を拭くこともできるでしょう。
 小生は旅に出ると、たまに夜中に目覚め、そのまま寝付けないときがあり、その場合はテレビを付けたり、本を読んだりします。同室の人がいた場合、遠慮があって、そうした行動が取れません。ですから逆に、相手に無遠慮にされたら、こちらも切れてしまします。恥ずかしい話、小生も昔あるツアーで同室の知り合いに勝手に振る舞われて、けんかになってしまったことがありました。
 今回の石垣、西表両島のツアーでの参加者は40人近い数でした。12月初めで、祝日もない金、土、日であり、しかも1人の部屋利用であるから若干高めの旅行代金設定になっていました。が、その割にはかなり多数の参加数かと思います。世間の旅行好きがいかに一人参加、いや一人部屋利用を望んでいるかという証だと思います。
 前回ブログでは、「参加者は未知なる人との出会いを望んでいないのでは」と書きましたが、それも徐々に「そんなことはなんじゃないか。同性でも、異性でも人との出会いに期待しているところはある」と思うようになりました。よくよく考えれば、参加者は最初の飛行機ではよそよそしかったのですが、最後の方ではみな打ち解けていましたし、LINEでつながって旅の会グループまでできたのですから。これはやはり出会いを望んでいたことの証左です。
 夫婦、親子、親しい友人参加であれば、結局食事も行き先もその単位での共同行動になってしまい、ある意味新鮮さはありません。その点、一人参加であれば、いろいろな人と話ができ、少しオーバーに言えば、その中から新たな生活上、人生のヒントも出てくる可能性もあります。ですから、改めて小生は、お一人さま旅行ツアー万歳です。旅行社ももっともっとお一人さま企画をしてほしいですね。

 上の写真は、西表島から水牛車で行ける由布島の温室植物園で見た蝶オオゴマダラ