つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

素朴な疑問、談合ってそれほど悪いことか

 リニア中央新幹線の建設をめぐり、ゼネコン大手、鹿島、大成、大林、清水の4社が「談合」していたとして、東京地検が捜査に着手しました。小生が記者をしていた時にも、ゼネコンの談合はあったように記憶しています。地検が動くというのは、金輪際許されない悪という認定なんでしょうが、企業側にしてみれば「必要悪」としてずっと続けざるを得なかったのでしょう。小生は、昔もそう思っていましたし、今でもそう思っていますので、敢えて言わせてもらえば、談合ってそんなに悪いことなのでしょうか。
 ゼネンコン大手の「談合」というけど、実は「調整」ではないかと小生は思っています。もし、事前調整が一切なかったとしたら、どうなるのか。100%ガチンコで入札するとしたら、どういう結果を招くのか。それはやはりもっとも企業規模が大きく、企業業績が良いゼネコンが低価格を提示し、すべて落札してしまうことになってしまうのではないでしょうか。
 そうなれば、落札できない企業は死活問題。つまり落札の動向、勝敗次第で会社の業績、従業員の人生は大きく左右されてしまうので、従業員やその家族は毎度、入札に一喜一憂せざるを得ません。ゼネンコン大手はまた、多くの下請けも抱えていますから、影響は計り知れません。企業が共存共栄していくためには、国からのビッグな公共事業は、やはり大手ゼネコンが事前調整し、仲良くすべてに仕事が行き渡るようにするのは自然の流れかと思います。
 「事前調整」は建設業界に限り、他にはないのかと言えば、そんなことはありません。いわゆる”闇カルテル”はどこにでもあります。例えば、談合問題を追及し、記事にしている当のマスメディア業界も埒外ではない。各社の新聞代金や休刊日が横並びで、値上げ時期もそう変わらないというのは”妙に”おかしい話です。運送業界にも闇カルテルはあると聞きます。 
 談合の悪の部分として、同業者が談合して価格を高値維持するとか、また法外に吊り上げるのではないか、それで消費者に大損をさせてしまうのではないかと言われています。でも、これって正当な指摘のような感じがするけど、冷静に見れば、そうでもないとすぐに分かります。民主主義国家であれば、いろいろなところに”目”があり、悪があれば指摘する”声”もありますから。
 建設業界を例に取れば、官庁側にも建設の専門家がおり、リーズナブルな価格の設定がおおよそどのくらいかは分かる。となれば、「談合」の結果出した業界側の価格が不当かどうかはつかめるはずです。市中にも専門家がおり、オンブズマンもいるし、及ばずながらマスメディアもある。
 となれば、無茶な入札価格は出てこないはずです。小生は、ガチンコ入札に比べて事前調整があった方がむしろ皆を幸せにするのではないかと愚推しますが、どうでしょうか。


 上の写真は、年末の池袋駅前でやっていた”ミサ”。どこかのキリスト教系宗教団体のようですが、宣伝効果は抜群ですね。それから2つ目は、赤羽駅前の電光ツリー。