つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

こんな番狂わせは何度あってもいい

 こんな”まさか”の結果、番狂わせは何度あってもいい。WCラグビーの日本代表が世界ナンバーワン(試合直前にはナンバーツーに下がったらしいが、、)のアイルランドチームを破るなんて、前回大会で南アフリカを撃破した以上の感動でした。涙が出ました。小生は飲み会があったのでライブでは見てなかったのですが、と言うよりどうせ大敗してしまうのだろうと思っていたから、見たくなかった気持ちもありました。でも、気になるので、スマホで途中経過を追っていました。

 福岡堅樹選手が逆転トライしても、まだ勝てると思っていなかったので、高揚することもなく淡々と酒を呑んでいたのですが、そのうち、LINE仲間から「勝った」との情報が入ったのです。こいつ逆転トライで早合点しているなと思いましたが、実際に試合はノーサイドになっていて、日本は勝利を手にしていたのですね。驚きました。日本中が興奮するのも無理ありません。小生も思わず、隣で呑んでいた外国人グループに「We have won」と叫んでしまいました。彼らもすでに情報を得ていたようで、手をたたいて喜びを共有してくれました。

 家に帰って、勝ちが分かっている試合をあとでゆっくり見ました。戦前の小生の予想では、背の違いからアイルランド軍はハイパントを使ってくると思っていましたが、実戦では、体力を生かしての中央突破が多かったです。でも、日本チームの防御ラインは見事でした。敵が何度ぶつかってもなかなか突破できない。大型の敵フォワードがボールを取ると、日本側は2人、3人がかりで挑んでタックルし、タックル後の相手のパスも自由にさせない。日本の防御ラインってそんなに素晴らしかったっけと思いました。敵も多分そのように思ったことでしょう。

 中央突破できないと分かると、アイルランド軍は最後にようやく体力勝負をあきらめ、ショートキックで切り込もうとの作戦に替えました。でも、日本チームのバックス陣がすぐにボールに追いつき、必ずしもキック後のボールを敵の自由にさせませんでした。アイルランド軍は、日本チームのタフさぶりに半ばあきれ、最後はへとへとになっていたように見受けられました。まあ、彼らに日本チームをちょっと甘く見ていたところがあったと思います。

 世間は、この試合勝利で最大の功労者は逆転トライをした福岡選手だと言っています。小生も福岡が最大の功労者だと思いますが、トライのところを評価したわけではありません。あれは大外にいた彼に当然のように回されたパス受けでした。それより評価したいのは、終了直前、敵のボール回しをインターセプトしてゴール下付近まで独走したこと。これが素晴らしかった。タックルを受けてトライにはならなかったが(福岡に追いつきタックルした相手の選手も素晴らしい)、敵陣深く5メートルラインでのスクラムとなったので、彼らにワントライ、ワンコンバージョンキックで追いつく期待をかなりの部分で消し去ってしまったことです。

 日本のフォワード陣は世界最強と言われるアイルランド軍に対し、一歩も引けを取らなかった。逆に、敵フォワードが力負けして意図的なスクラム崩しがあったようにも見受けられました。それだけ強くなったのは、もちろん純粋な日本人だけでなく、ニュージーランドなどの西洋人、サモア系の人々という”肉体派”が日本チームに加わっていたことが大きな理由です。リーチ・マイケルはじめ日本のために一丸となって戦ってくれる彼らに感謝したいと思います。

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 上の写真は、横浜・みなとみらい地区で係留する海上保安庁の船と、ランドマークタワー、コスモワールドの夜景。