つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

女性の生理を後ろめたいものにするな

 昨日、朝のワイドショーを見ていたら、最近、無印良品が女性の生理用品を売り出して、結構人気を博しているというのです。その理由は、パッケージの外側が茶色無地の地味なトーンで目立たないことから、普通のカラフルな商品より女性が買いやすいということでした。でも、目立たないから人気が出ているというのは、ちょっと解せません。女性の生理ってそんなに堂々とできないものなの、なるべく人に知られたくないことなんですか。もしそんな風に考える女性がいたらおかしいし、本来はあってはならないことだと小生は思います。

 女性の生理は、その言葉通り、人間としての生理現象です。一定の年齢になれば、いかなる女性にもやってくるし、それがなければむしろ悩ましいものです。生理現象であれば日常的なもので、ある意味、大小便するのと一緒です。大小便に使うトイレットペーパーを買うのに、われわれは恥ずかしがりますか。そんなことはないでしょう。であれば、同じように女性が生理用品を買うのを恥ずかしがるのはへんでしょう。コンドームを買うのとか、大人のおもちゃを買うのとかとはまったく別次元の話です。

 もし、堂々と生理用品を買えない女性がいるとしたら、それは親がきちんとしつけていないからだと思います。小生は子供がいませんが、結婚後女の子が生まれ、その娘が初潮を迎えた時には、学校の入学、卒業時と同じように、赤飯を炊いて祝ってあげたいと思っていました。「お前も大人になったんだそ。一人前の女になったんだぞ」と言って。母親だけが知っていればいいということでなく、父親も、そして家族全員の共有情報として必要だと思います。

 子供が生理用品の地味なパッケージを好むというのは、生理、SEX、妊娠という流れの中で、SEXと結び付けることが意識し過ぎているためではないかと愚推します。だから、いやらしいものがやってきたかのように、こそこそ、おどおどして、母親には言うが、父親には言わないなんていう子供もいるのでしょう。これはナンセンスの極み。生理は大人の人間として生きるため、具体的には生殖には欠かせない必要な身体上の変化であると、むしろ父親が正々堂々と生物学的に教えるべきだと思います。

 それにしても、無印良品は余計なことをしたものです。目立たないパッケージの商品が幅を効かせるようになれば、女性の生理はますますバックヤードに追いやられる、後ろめたいものにしてしまう恐れがあります。そうなれば、男性はますます女性の生理現象に無知になり、その結果として男性の方がある日突然それを見て嫌悪感を持ったり、あるいは望まない妊娠なんていうことも起こり得ましょう。女性の生理を後ろめたいものにしてはなりません。

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 上の写真は、遠刈田温泉の中にある銭湯「壽の湯」と小生が一泊したテント。