つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

文政権はレイムダック、対日強硬はできない

 韓国のソウルと釜山という2つの大都市の市長選が行われ、与党「共に民主党」系候補が大差で落選しました。まあ、これは、文在寅大統領の今の不人気ぶりからすると予想されたことですが、それにしてもこれだけ差がつくとは文大統領も市長候補者本人らも理解できなかったでしょう。4年前、「汚職」などと言いがかりをつけ、朴槿恵大統領を引きずりおろした時には、文在寅氏の支持率は8割を超えていました。それが今、この体たらくです。韓国というのはどこか抜けたところがあるようで、かつてテリー伊藤が「お笑い北朝鮮」なる本を書いてベストセラーになったけど、まさに今度は「お笑い韓国」という本が売れるかも知れません。

 左翼というのは得てして理想を掲げる傾向があります。それはそれで野党でいる時は良いのでしょうが、政権を取ると、明らかに矛盾が露呈します。例えば、最低賃金の引き上げ。文大統領は就任前、「時給の最低賃金を1万ウォン(900円強)以上にする」と大言壮語し、実際に政権担当当初は10%以上の引き上げを図り、さらに毎年徐々に上げていきました。

 その結果、どうなったか。人件費が高くなり、中小企業は人が雇えなくなって倒産が相次ぎ、その一方で、労働者は職場を失い、失業率も上がってしまいました。最低賃金というのは、その国の経済状況、生産性からはじき出されるものなのです。ただ、上げれば良いってものではありません。そんな経済の理屈も知らない人が大統領になったのがかの国の悲劇です。日本でも同じようなことを言っている政党らしき団体がありますが、、。

 文は北朝鮮と仲良くしたいとして、盛んに接近策を取りました。彼の北朝鮮に対する気遣いは相当なもので、諜報部組織を解体したり、米国との合同軍事訓練を縮小実施したりとかなりの機嫌の取りよう。で、結果はどうだったか。ケソンにある南北連絡事務所、これは韓国が建てたものですが、あの刈り上げ君の妹君に破壊されてしまいました。さらに最近では、韓国が北のミサイル発射を非難すると、あの気の強い小娘に「非論理的で、ずうすうしい」とののしられているのです。それで、文は何かを言い返しているかと言えば、沈黙を守っています。ほとんどマゾヒズムの世界。それほど文は金与正愛、”北朝鮮愛”が強いのか。

 加えて、かの国の世間もおかしい。「愛の不時着」なるテレビドラマが作られています。北朝鮮内にパラシュート着陸した金持ちの韓国女性が北の兵士に助けられ、恋に落ちるというストーリーだとか。小生はばかばかしくとても見る気になれませんが、韓国内では結構評判がよかったそうです。このストーリーが非現実的なのは、韓国のパラシュートが南北境界線を越えたら、北の兵士は戦争の兆候だとして、直ちに銃撃を加えることでしょう。それを恋愛劇にしてしまう韓国ですから、ノー天気もいいところです。

 北には気兼ねするくせに、半導体の部品提供などで大変世話になっている日本に対しては横柄な口ぶり。軍事的な情報交換のGSOMIAを破棄すると言ってみたり、戦前の「徴用工」問題で最高裁が補償すべきとの判決を出したのだから早く金を出せと言ってきたり。さらには、朴槿恵政権時代に最終決着したはずの「慰安婦」問題でもこのほどまたまた「誠意ある態度を示せ」と発言しているようです。こちらは、「いい加減にしろ」と言いたくなります。まあ、無視すればいいだけのことですが、、。あの国と話し合いなどしても、すぐ反古にされ、良い結果は生まれないのですから。

 徴用工問題で、裁判所は戦前に「徴用」に関わったとされる日本企業の現地資産を差し押さえており、「徴用工」に配るため、いつでも現金化できる状態にあるそうです。でも、日本がこの件で一切話し合いに応じないので文大統領はゴーサインを出せない。現金化すれば、外交相互主義の立場から日本も相応の報復をすることになりましょう。そうすれば、どちらが得で、どちらが損が一目瞭然です。日本側の右派系サイトでは、「韓国、早く現金化しろよ。何、ぐずぐずしてんだよ」という茶化しの発言も出ています。でも、2つの市長選で負けた文政権はもうレイムダックだし、現金化などしたら、韓国経済はさらに悪化するので、できるわけはないでしょう。

 上の写真は、桜が満開時の千鳥ヶ淵の風景。紫の花は花大根。綺麗な”雑草”ですが、今回教えられるまで、花名を知りませんでした。