つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

自粛より希望を持たせる発言はないのか

 毎日曜日朝のTBSの情報番組「サンデーモーニング」に出てくる寺島実郎氏(多摩大学総長とか)は、口調は滑らかで話す内容も分かりやすいのですが、あまり好きなコメンテーターではありません。というのは、「俺は何でも知っている」という感じでいつも上から目線の話しぶりだからです。ですが、本日はかなり小生の考えに近いことを話されていたので、紹介します。新型コロナウイルスに対する昨今の政府、自治体の対応のことです。彼が言うには、今のコロナ対策は「自粛自粛ばかりで、われわれに希望を持たせるものが何もない」。まったくその通りですね。

 やっと非常事態宣言が明けたと思ったら、またまた感染者数が増加傾向にあり、東京都、京都府沖縄県に蔓延防止等重点阻止が出されました。政府感染症対策専門家会議の尾身茂会長も、小池百合子都知事もテレビ画面に出てくるとその都度、「外出を控えろ」「旅行はやめろ」の掛け声ばかり。いわゆる自粛要請だけで、うんざりします。こうしたマイナス思考、発言に寺島氏は怒って、「自粛自粛と言うより、政府はもっと国民に希望を持たせることを言えないのか」と主張するのです。

 希望を持たせることとは、ワクチンの接種、それから、特効薬の開発がいつになるのかという点。高齢者である我々が今、一番知りたいところですが、残念ながら、尾身会長はそうした点にあまり触れることはありません。河野太郎ワクチン担当大臣は、4月12日から一般国民に、最初に高齢者からワクチン接種を開始すると強調していました。来週初めには12日を迎えますが、高齢者の末席にいる小生のところには横浜市から何の通知もありません。恐らく市の担当部門に電話したところで、通話中か音声対応によってたらい回しにされるだけでしょう。

 寺島氏が怒っていたのは、科学立国であった日本がどうして自国のワクチンを作れないのか、それだけの技術国だったのかという点。確かに、日本は米国のファイザー、英国のアストラゼネカなど外国、特に欧米先進国頼りです。これはまあ、別の理由があって、軍事国家は当然大量破壊兵器の一種として「生物兵器」すなわち病原菌、ワクチン攻撃を構想しており、その対応策も日ごろから検討しているので、素早く「解毒用薬品」が開発されるのです。

 ワクチンが早期に進んだ国はイスラエル、中国、ロシア、米国、英国と、いずれも軍事国家です。インド、ベトナムもワクチンを自国生産していますが、中国の脅威にさらされて、それなりに軍備が充実した国です。それに比べて日本は非軍事国家、核兵器はもとより他の大量破壊兵器生物兵器化学兵器)も含めて「作らず、持たず、持ち込ませず」の三原則がありますから、兵器としてのウイルス感染症など考えておらず、したがって対応薬品のワクチンなど早々にできるわけがないのです。

 ワクチンも重要ですが、それよりさらに関心があるのは、万一罹患した時の特効薬です。安倍首相がかつて富士フィルムが開発したアビガンが有効と言っていました。ただ、この薬に関して本格的な治験があったのかどうか、実際に効くのかどうか、その後情報が出てきません。このほか、米国製のレムデシビルや、北里大学大村智教授がノーベル賞を取った発明、すなわち日本の製品であるイベルメクチンも効果がありそうだとの情報も。ただ、イベルメクチンに対してWHOは推奨しないなどという話も出てきて、ワイドショーなどでもあまり取り上げられず、しかも我々がいつ入手できるのかも分からない。いまだに暗中模索の状態です。

 アビガンとイベルメクチンが日本製であるなら、我々は喜んで受け入れるのに、その2つの薬品の動向は不鮮明です。結局、ワクチンと同様にレムデシビルのような外国製に頼ることになるのか。なぜ、日本製では駄目なのか。それとも、米国製を使うように仕向ける外圧があるのか、中間利権者が暗躍しているためか。国民全体の命に関わることを貿易不均衡の解消策や利権の対象にされたらたまらないのですが、、。

 上の写真は、満開時の千鳥ヶ淵の風景。菜の花と桜のコントラストがいい。下の方は桜木町駅前で咲き誇る花。恥ずかしながら、花名は知らず。