つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

加藤選手事件のボールガールは大会主催関係者か

 ちょっと旧聞に属しますが、6月に行われたテニスの全仏オープン女子ダブルスで、加藤未唯選手がボールガール(BG)にボールを返す際にラケットで打ち込み、そのボールがBGの体に直接当たってしまいました。動画で見る限り、それほど強い当たり方をしたとは思えませんが、BGはボールが取れないことを恥じたのか、当たって痛かったのか、あるいは単に驚いただけか。泣き出してしまい、どうもその後15分くらい泣き続けていたもようです。

 加藤は故意に当てたわけではないし、普通にBGに返球しただけなので、審判は当初、加藤に「警告」を発しただけでした。それなのに少女がその後も泣き続けていたことや、それを奇貨としてスペイン人とチェコ人で組む相手チーム(特にチェコ人)がクレームを付けたことから、主審が再考し、結局、危険行為ということで加藤組を失格としました。そればかりか、加藤の賞金も選手ポイントも没収ということにしてしまったのです。

 これを見て変だなと思うのは、欧州人組からのクレームを受けたことで主審(これも恐らく欧州人か)が態度を変えたこと。加藤が組んでいたのはインドネシア人選手で、つまりアジア人同士のチームでした。主催地はフランス、しかも欧州人コンビのクレームという観点で見れば、これはアジア人差別とまでは言わないまでも、完全な「ホームタウン・ディシジョン」と見られても仕方ありません。その後のさまざまな論評を見ても、審判が判定を変えたのはおかしいという意見が多数でした。

 自分らと直接関係ないことにクレームを付ける相手チームに不快感を持ちますが、それ以上に小生が不思議に思ったのは、BGの少女が15分もずっと泣き続けていたこと。本来、BGは場内の様子をすみずみまでずっと見ていなくてはならず、球が返ってきたら、本来それを手で受け止める必要があります。ボールボーイであれば、それが普通です。取れない場合はよければいいだけの話。ボールが当たること自体、実に間抜けなことで、それ一つとってもBGの資格はないと思うのです。しかも15分の泣き続けるというのは言語道断の異常さです。

 ボールボーイもボールガールも所詮、大会の”黒子”でしかなのだから、本来、会場で泣き続けて大会続行に支障を与えるのなら、主催者はすぐに彼女を引っ込めて別の人を出せばいいだけの話です。それをずっと会場に置いたままにしていたというのはにわかに信じ難い。という状況を頭に入れると、これ以降は小生の拙い推理になりますが、このBG少女は”特別な存在”だったのでないかと思われる。つまり、主催者の血縁者とか、大会のビッグスポンサーの関係者ではなかったかと推察できます。

 貴賓の少女にコート内で間近で試合を見せてあげたいという血縁者、関係者の気持ちは分かるし、審判団がその彼女を贔屓にするのは当然かも。でも、全仏というのは4大大会の一つという世界的なイベントで、世界のスポーツファンが注目している。もし実際にそういうことであったとしたら、実に恥ずかしい、情けない仕儀。多く選手がこの選手権を目指すのですから、一切の情実があってはならず、試合運営に疑義を挟むような判定は避けて欲しいと思います。

 上の写真は、我が家の近く野毛山公園の池のスイレン。下の方は6月末の撮影で、上の方は7月4日の撮影。毎日毎日見事な花を増やしています。