つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

日本の歴史教科書は右?

higurashi-takanori2007-09-16

今、大学に行かない日は、日比谷の日本プレスセンタービルに通っています。ここの2階にある「ジャパンエコー」という翻訳会社で、中国語の翻訳の監修をしているのです。日本の歴史教科書の翻訳チェックが主です。
歴史教科書は中韓両国にいろいろ問題視されました。そこで、外務省は真実の日本の歴史教科書の中身を知ってほしいという気持ちから、日本で7社が出している中学校の歴史教科書の中国、韓国語全訳を進めているのですが、エコー社がその仕事を委託され、翻訳作業に当たっています。
小生はかつて通信社記者として文部省クラブ詰めをしていたころ、幾度となく教科書検定の結果について原稿を書いています。そこで、歴史教科書をよく見ていますが、日本の教科書の中身が真実から逸脱していたり、あるいは右寄りに書かれていたりしているかというと、決してそんなことはありません。
むしろ、歴史学者は左派系の人が多いので、そういう立場が書かれたものの方が多いのです。自虐史観とまではいいませんが、もう少し自国の国益の視点から書かれてもいいと思います。「新しい教科書をつくる会」(扶桑社刊)の教科書が問題になっていますが、小生が見る限り、普通の書き方で、「日本が帝国主義者となった」「中国に侵略した」などとの記述もあり、真実を逸脱しているなどということはありません。ただ、天皇崇拝の見方が強いことがちょっと気になります。
それより、民意のない中国の教科書の方がはるかに問題でしょう。反右派闘争、文革、6・4などをどう書いているのか。しょせん、中国共産党の都合のいい史観でしかないと思いますが…。