つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

カーキ色上着とへそ出しルック

下の写真は、今年北京に行った折、最大の繁華街、王府井(ワンフーチン)で撮ったものです。被写体の女性は、小生とは何の関係もありません。たまたま、ワンフーチンの歩道上にあるブロンズ像が面白かったので写真を撮ったところ、その中に女性が入っていました。断っておきますが、ブロンズ像を撮るのが目的で、女性はさしみのつまです。
でも、それにしても驚くのは、被写体の女性がへそ出しルックであること。もう、中国では珍しくないし、小生が担当している留学生の女性もこういうスタイルの子が少なくありません。それだけ、中国には、日本や世界のファッションが普及しているということです。
小生が勤めている翻訳会社は、外務省の委託を受けて日本のトレンドを紹介する英語版と中国語版のインターネットサイトを制作しています。その中国語版には食品、漫画・アニメ、先端技術などさまざまなコーナーがありますが、中でもいちばんヒットが多いのが、実はファッションのコーナーです。
1978年に小生が初めて中国を訪問したとき、文革が終わったばかりの街で見かけた女性は、すべてがカーキ色か紺色の上着にだぶだぶのズボン姿でした。わずかに、上着の下にピンクや赤のブラウスを着たり、パーマ(それも野暮ったい感じ)や三つ編みの髪をしたりして、女性らしさを見せていました。それからすると、へそ出しルックは2、3世紀進んだものでしょう。
車社会、消費社会、そしてファッションと、中国は今、一足飛びで先進国に追いつこうとしているのです。こうした長足の発展によって、特に大気汚染などの公害が生じている嫌いがありますが、豊かさを求めるうねりはもうだれにも止められないでしょう。