つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

宗教に介入され、核の捨て場になるチベット

 16日は兄弟そろって千葉にある先祖の墓参りをしてきました。兄弟といっても、小生は4人の姉ばかり、つまり一番下の長男です。山梨県にいる姉は来られないので、千葉、埼玉に住む3人の姉と一緒。我が家の墓は千葉市桜木町にある市営千葉霊園内です。墓参りのあと、佐倉市にある川村美術館に寄りましたが、下の写真の菜の花はその美術館の庭園にあるものです。もう少したつと、桜が満開になり、庭園全体を覆うそうな。その時期の休日には、駐車場に車が止められないほどの人込みになるので、残念ながら、菜の花の時期の参観で我慢しました。
 昨日、18日朝、テレビ局に勤める友人から突然電話があり、彼が主宰する勉強会の講師をしてくれないかと頼んできました。前に、このブログで若き登山家を紹介したあの勉強会です。当日、依頼があるというのはもちろん代役を務めろということ。本来、お願いしていた外務省の役人がチベット問題が発生し、仕事が忙しいということで来られなくなったそうです。
 突然の話ですから、むしろタイムリーなものということで、小生も、チベット問題を取り上げました。通信社記者時代に、チベットに関して何度か書いていますので、それほど素人ではありません。現状、歴史から話しましたが、ここではそれには触れません。小生が非難したいのは、日本領土である沖縄は「潜在的な中国の領土だ」と言いながら、チベットの人権問題で他国が口を挟むと、「内政干渉だ」と怒る中国の謙虚のなさです。チベットは今や中国の植民地。チベット人より漢族の方が人口が多くなり、観光を主体とした経済的利益は漢族が握り、チベット人は二等民扱い。かつての満州における日本と同じです。ま、植民地主義というものはそういうものでしょうか。
 宗教的な介入も半端ではありません。かつてのパンチェンラマと同じように、ダライラマが滅したら、そのあとは共産党が”転生”に介入し、自らに都合のいいダライラマを決めようともしているのです。あまつさえ、当局は、チベットに、蒙古族の住むゴビ砂漠と同じように核廃棄物を保管しようとしています。少数民族地域は所詮、ゴミ捨て場という感覚なのかも知れません。こんな状態ならば、チベット人は怒らないわけにはいかないしょう。
 聞き手のみなさんは、チベットのこうした現状をほとんど知らないし、沖縄は中国の領土という主張していることも知らないようです。逆に言えば、ノー天気で暮らせるほど、日本は幸せは国ということになるのでしょうか。
 日本政府はなぜ、中国に「人権を重視せよ」と言えないのか。こんな周辺の重要事項にきっちり対処せず、日銀総裁で政争を繰り広げているようでは心もとない限りです。