つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

たばこ値上げはホロコーストを呼ぶ!

 前の日記で、政府が今、税収確保のために検討しているたばこの大幅値上げに関し、小生なりの見解を書きました。安易な増税策はあまり効果がないよというのが、小生の考えですが、最近、サンデー毎日に面白い記事が出ていました。それは、「バカの壁」の著作で有名な東大名誉教授の養老孟司さんの言。
 養老氏は、「ヒットラーは国家として禁煙運動を始めた最初の政治家だが、『国民の健康』を掲げながら、次に知的障害・精神障害を持つ患者さんの安楽死を進めた。そして最後にあの(ユダヤ人を対象とした)ホロコーストが起きた。」として、値上げがどういう結果をもたらすかについて的確に見通しました。
 最初はカッコいいことでスタートしても、その策がある日、とんでもない方向に行ってしまうということを最高の例で示してくれました。たばこの値上げは、ある種人間の自由度を狭める行為です。ですから、”美名”の下で自由度を奪うと、結局、自分の首を絞められる恐れもあるということでしょう。さすが見識ある社会時評家は言うことが違います。
 被害者のいない”犯罪”を法的に裁いてはいけません。過度の規制はよくないということも前の日記で触れました。でも、人間にはマナーやエチケットも要らないかということではありません。これは、人間社会で、互いに気持ちよく生きるためのすべであり、シビリアンとしてのあるべき姿、別の次元の話です。
 今週末から中国と北朝鮮の国境近くへの取材に行きます。ですから、次回のブログは、帰ってから旅行話を書きましょう。
 下の写真は、自宅から見える夜のベイブリッジ。10月に桜木町のマンションに移るため、この夜景もそろそろ見納めです。