最近の麻生首相を見ていると、この人はどんな人なんだろう、何を考えているのだろうとしみじみ思ってしまいます。あれだけ支持率が落ちても、柳に風といったそぶりで、まさに総理大臣でいることを楽しんでいるように見受けられます。少なくとも、安倍元首相も福田前首相も、支持率が落ちてきたころには、顔に焦燥感が表れていました。でも、麻生さんはぜんぜんそれが見られないんですね。
先日、自民党の関係者（議員秘書筋）と話をしていて、面白いことを入手しました。麻生首相は、総理大臣になることだけが目的で、なってから何をやるかなどみじんも考えていない人だと、総裁になる前からうわさされていたと言うのです。確かに、4回も総裁選に出たのは、それだけなりたかったのでしょう。つまり、「おじいさん（吉田茂）と同じように首相になりたい」、ただそれだけだったのです。しかも、金がふんだんにあるので何度でもトライできた。
首相の地位に就いていることに意味があるわけですから、自民党内では、9月の任期前に絶対解散などしない、ぎりぎりまでやるだろうというのが大勢の予測だというのです。したがって、支持率など気にしないし、また支持率を上げるために何か策を考えることもしないとのこと。
小生は、外交面では、安全保障面では期待しているところがありましたが、今となっては、この面でも期待薄の感があります。安倍首相はそれなりにやりましたが、麻生氏は首相就任後、「ユーラシアの自由と繁栄の弧」の構築という従来の考えを引っ込め、行き当たりばったり。本人は「外交は得意」と言っている割には、対北朝鮮でも何かする感じは見えません。これ一つでも、小泉さんに遠く及ばない。
自民党員は昨年の総裁選で麻生氏の何に期待したのでしょう。漫画好きなので、若者に人気があり、選挙に強そうだと思ったのかな。確かに、就任後すぐに選挙やっていたら、選挙の顔になれたかもしれません。就任後何もしないことを知っていた自民党員は、だからすぐの選挙を望んだのでしょうね。でも、あにはからんや、麻生氏は選挙を回避し、在席し続けることで、ばかさ加減を満天下にさらしてしまったのです。
ある意味、自民党は最悪の選択をしたと言えるでしょうが、これも自業自得でしょうか。でも、くれぐれも9月前にもう一度、トップをすげ替える茶番劇だけはやめてほしい。はっきりいって、そんなことをしたら、麻生氏で選挙する以上に大敗北を喫すると思います。
写真にある我が家の毛（マオ）もノー天気ですが、ご主人さまの機嫌には敏感です。政治信念もない、政治感覚もない鈍感な指導者はもうたくさん。
