つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

監視兵、国境無視のクレージー

 いやー、北の将軍さまのところの軍人は本当に怖いですね。きょうの夕刊に出ていましたが、中朝国境を流れる豆満江(中国名=図們江)の中国側から、韓国系米国人の女性カメラマンが北朝鮮側を撮影していたところ、対岸の監視兵に見つかり、写さないよう手や声で指示されたのです。だが、カメラマンがそれを無視すると、監視兵たちは、わざわざ国境の川を渡ってきて、つまり中国側に無断で越境してきて、カメラマンを逮捕したといいます。
 国境も、主権も、何もあったものではないですね。政治制度の異常さが人の異常さを生むのか、もともと異常な人が多いのか。いわゆる西側の論理というのはまったく通用しません。こんなやり口を見ていると、不審船が日本に来て、無辜の日本人民を拉致していったのもむべなるかなと思います。
 実は、この日記でもお伝えしたように、小生らも昨年8−9月に中国の吉林遼寧省に行き、図們江から鴨緑江まで国境の川沿いをずっと取材してきました。途中、車を止めて、対岸の北朝鮮の風景を撮ったりしていましたが、今思えば危なかったんですね。
 さすがに、監視兵がいる前で川岸に行き、露骨に撮影などしなかったのですが、もし挑発的に撮っていたら、監視兵がジャブジャブ川を渡ってきてパクられるか、それとも対岸から発砲される恐れもあったわけです。国境があって、川があっても安心できるものではないのです。まさに傍若無人、外国を外国とも思わない、野蛮人あるいはクレージーな所業です。
 こんな国がわが祖国の近くに存在する不幸を悲しむべきか。でも、われわれも生存を求めていく限り、悲しんでいる場合でなく、その暴発にしっかり準備していかなければならないでしょう。
 下の写真は、遼寧省丹東市の鴨緑江岸で撮ったもの。雨が降っており、対岸の北朝鮮はかすんでいました。