つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

テポドン騒ぎのあとは?

 あっという間に、ソメイヨシノは散ってしまい、東京地方の花見のシーズンは終わりました。それとともに、北朝鮮テポドンも、発射前にはマスコミがばか騒ぎしていたのに、発射のあとはまるでその事実がなかったかのように、静かになりました。本当は、切り離された第一弾ロケットが日本海のどこに落ちたのか、どうして落下地点が把握できなかったのかをじっくり検討すべきなのに、それもないようです。
 今回のミサイルが射程の長いテポドンで、日本列島への攻撃を想定したノドンでないということで、日本政府も迎撃の構えを見せていた割には、鷹揚な対応の感じがありました。最初から「政治利用」する意図があったのではないかと邪推されます。つまり、麻生首相が安全保障への確固たる信念を示し、強硬な発言をしていたのは、次期総選挙を控えて民主党とは違う姿勢を明確に示す必要があったからでしょう。結果、内閣支持率が上がったのですから、麻生氏周辺の思い通りであったわけです。
 ですが、政治利用であっても何でも、国の安全保障はやってやりすぎることはないと思います。「週刊金曜日」なる左翼の週刊誌は、「ミサイル迎撃配置は戦争ごっこだった」などと書いています。北朝鮮が日本にとってどんな国か分かる人には、少なくとも「ごっこ」という認識にはならないでしょう。実際ある安全保障措置の上にあぐらをかいて、実態を見ようとしない、こういう左翼連中には何を言っても始まらないですが、この連中に与しているのが社民党であり、民主党がそのナンセンス政党と共同歩調を取ろうとするのですから、あきれてしまいます。
 「平和」と叫んでいれば平和が来ると信じているバカ者、一方的にこちらが武器を放棄すれば、いかなる国も攻めてこないと考える愚か者が日本では少数派ですが、依然存在します。こういう連中は一回、中国江西省の楽平基地にでも行って、中国が数百発のミサイルを日本に向けている現実を見たらいい。目をつぶって何も見なければ、恐怖から解放されるというのは現実的ではないのです。少なくとも、次期政権に近い民主党はそんな考えに与してはなりませせん。軍事バランスが崩れたときに、戦争が起きやすいということを肝に命ずるべきです。
 下の写真は、浙江省紹興で撮ったもの。水路が張り巡らされた街の風情は魅力的です。