つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

麻生首相は演説下手

higurashi-takanori2009-04-20

 名もなき小生のところに、新宿御苑で行われる麻生首相主催の「桜を見る会」に来ないかという招待状が舞い込みました。小生はとりわけ、麻生首相のファンでもなければ、熱烈な自民党支持者でもない。「それなのにどうして」と思いましたが、つらつら考えると思いあたるフシがないわけでもありません。この日記でもしばしば書いているように、小生は自民党の機関紙「自由と民主」のコラム「メディア見聞読」の分担執筆者の一人なのです。そこで、自民党筋から招待がかかったのかも知れません。
 その日は4月18日の土曜日。土曜日は毎週、大学での授業があるので、行く行かないで相当悩みましたが、内人が「こんな機会滅多にないから、行きましょう」ということで、2人で行くことにしました。桜を見る会はなんと朝8時半から10時半の間。御苑は10時開門で、一般客に迷惑をかけてはいけないということで、この時間が設定されたようです。
 でも、この時間って、朝飯を食べたばかりですし、アル中でもあるまいし、朝から酒など飲めません。特に、午後から大学に行こうと思っていたので、酔うわけにはいきません。一定の酒食は用意されていたのですが、残念ながら手がつけられませんでした。そんなわけで、酒食はなし、花も散りかけた八重桜のみ。まあ、麻生首相のあいさつを聞いて、だんごを食べ、ウーロン茶を飲んで、早々に退去しました。まあ、ふだん遭遇しない芸能人と遭遇したのはせめてものなぐさめでしょうか。内人は喜んでいました。
 ところで、麻生首相の話を初めてナマで聞きました。この人は、結論的に言うと、演説は下手ですね。そう言えるのは、彼の口癖になっている「・・・のようなもの」という言い回し、たとえば「補正予算というようなものは・・・」といった感じの言い回しが多いのです。これは、物事をあいまいにするので、政治家の発言としてはいかがなものでしょうか。それに、演説の出だしが陳腐すぎるし、迫力もありません。
 小生は記者時代に郵政省を担当し、小泉純一郎郵政大臣に接していましたが、彼はやはり当代一流の名演説家だと当時から感じていました。小泉氏に比べれば、麻生氏も、ましてや福田氏も安倍氏も迫力を欠き、とても聴衆の心を打つものがないことがよく分かります。新聞によれば、引退を決めている小泉氏が依然、次期首相にふさわしい政治家のナンバーワンにいるようで、これも異常なことなのでしょうが、あの説得力ある演説を聞けば、分かります。国民はあの演説に強いリーダーシップを感じ、安心感を持つのです。
 下の写真は、桜を見る会での麻生首相。「日本で一番最初に咲くのは(自分の出身地である)福岡の桜」などと冗談を飛ばしていましたが、いまいち、おもしろくなかったですね。