民主党の小沢一郎代表が辞めて、鳩山と岡田による一騎打ちの代表選になりました。小生も、総選挙前にいずれ小沢氏は辞めるだろうと踏んでいました。というのは、彼はこれまでの態度から、首相になることにそれほど執着しておらず、むしろ政権交代を実現させることに熱意を持っている人物と思ったからです。ですから、自らの存在が政権交代に不利であると判断したら、決断すると思っていました。
第一、重要法案のときに国会を欠席したり、記者ら人前で平気でマスクをするといった態度は、一国の宰相にはふさわしくないですね。小沢氏は、若い時から選挙で勝ち続けてきたので、選挙民にこびを売るといったことに熱心ではない感じがします。およそ、世間の人気を意識した政治家には見えません。
所詮、裏方が似合う人。政権交代は賛成、だが小沢首相ではイヤという人が世間に多いことからすると、これは民主党にとってよいことであり、民主党がさらに政権に近づいたということでしょう。また、小沢氏自身にとって、格好をつけなければならない首相などになるより、隠然たる力を持って陰の実力者でいる方が、かつての師匠・田中角栄氏のようで、幸せなことではないかと推察します。
ところで、代表選に出てきた2人はいずれも代表経験者で、あまり新鮮味がありません。あえて2人のうちどちらかを選べと言えば、小生は岡田氏を取ります。鳩山氏がお坊ちゃんで3世、4世議員だからとあえて言うつもりはありません。ただ、彼の難点は意志薄弱で迎合性が強いということです。ソマリア沖への自衛艦派遣に対する発言に見られるように、安全保障面では旧社会党系に迎合するようなものばかりで、彼が首相になると、安保は危うくなる予感がします。
その点、岡田氏は旧通産省出身の官僚であり、もともと保守的な人ですから、安全保障に関して従来の自民党政権と大きくかけ離れることはないと思います。たとえ岡田氏自身が迷っても、彼の主たる支持者が前原元代表系や野田佳彦系グループなど党内右派であり、なんとか力になるでしょう。
今の情勢から言うと、岡田氏が若干不利だとされていますが、政権交代を前提にして日本国の行く末を考えたとき、岡田氏にもう一度代表になってほしいと願うばかりです。
下の写真は、富山県の宇奈月温泉から黒部・欅平行きのトロッコ電車。なかなか味のある乗り物でした。
