つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

果たして鳩山でいいのか

 民主党代表選は、大方の期待を裏切った(?)形で、鳩山由紀夫氏が選ばれました。庶民から見れば、実態的に鳩山氏が小沢一郎前代表の傀儡であるか、傀儡でないかは関係ない。ただ、鳩山氏が小沢代表時代の幹事長であり、一心同体であったという視点に立てば、代表になっても何の変化ももたらさないのではという印象があるのは否めません。ここはやはり、岡田氏が選ばれた方が一つのブームを起こし、よかったのではないかと思うのです。
 124票対95票という票差も意外でした。負けるにしても、もっと肉薄するのではないかと小生は予想していました。民主党の議員は案外、現状維持派が多いんですね。前回総選挙で、岡田代表で小泉自民党にぼろ負けしたことが、まだ鮮烈な記憶として残っていたためか、あるいは迫りくる今度の総選挙には小沢氏の力が必要で、彼の機嫌を損ねてはならないという判断が大方の議員にあったためでしょうか。
 両候補者の政見を聞きましたが、鳩山氏が「友愛」「愛ある政治」などと、なんだが新宿2丁目っぽい、歯が浮くようなキャッチフレーズを使っているのに対し、岡田氏は「みんなの幸せの後押しをしたい」と語っていました。「幸せの後押し」という表現は、なにか真実味があって、彼の人柄を表しているようで、小生は非常に好感を持ちました。政治のありようというのは、本来、民が政治に全面的に頼るということでなく、一人一人の自助努力を政治が助けるという、やはり「幸せの後押し」なんだと思っています。
 いすれにしても、鳩山氏で総選挙を戦うことで、民主党マニフェストに掲げるであろう「世襲政治の廃止」は空文化しますね。本人は4世議員であり、元首相の系譜、エリート家族という観点に立てば、麻生首相とほとんど変わりません。民主党麻生首相のアンチとして庶民性を前面に打ち出そうとしても、これで叶わなくなってしまいました。民主党にとっては、今回の代表選は、いまいち勝ち馬に乗れない、ブームを起こせない、小便が出きらない残尿感(田原総一朗氏の言)がある結果だと思います。 
 下の写真は、5月第三週末恒例の浅草三社祭での神輿。神輿がちょうど仲見世通りを練っていました。