つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

変わり身速い2人の争い

 鳩山首相が辞め、後継者が争われています。まあ、どう贔屓目にみても、菅直人氏の当選は動かないでしょう。それにしても、菅氏も空気を読むのがうまい人のようで、今の世評が反小沢にあることを察知して、そうした姿勢を鮮明にしています。
 菅氏は今年の正月元旦、小沢邸を訪問しています。まあ、昨年の総選挙で当選した新人議員が小沢氏を尊敬するのは当然であるし、その邸宅を訪れ、ゴマスリの競争をするのは致し方ないことです。でも、歴戦の勇士である菅氏が堂々と小沢氏を訪問し、太鼓持ちの一人になっていたのにはちょっとびっくりしました。
 ですが今回、次期代表選への出馬宣言を聞く限り、鳩山、小沢ラインに金と政治の問題で厳しい世評があることから菅氏は、小沢氏を見限り、小沢寄りからかなり反小沢にシフトしているようです。それが奏効したのか、反小沢系統の議員がこぞって菅氏支持に回っています。
 反対に、小沢氏の股肱の連中は、「菅氏憎し」なのか、樽床伸二なる議員を担ぎあげました。あまり、名の知られていない人物ですが、かつて渡部恒三氏が反小沢の7人衆にあげていた人でもあります。中堅なのですが、渡部氏が言うからには、そこそこ将来のある議員なのかもしれません。
 でも、渡部氏によれば、この人は先週まで毎日のように渡部氏の事務所を訪問していたが、その後ばったり来なくなり、どうも人伝てに聞くと、小沢氏のところに足繁く通っていることが判明したとのことです。まあ、樽床氏も機を見るに敏な人なのでしょう。親小沢から反小沢にシフトした菅氏と反小沢から親小沢に変わった人の一騎打ちとはおもしろい構図です。
 純粋に2人の印象を言えば、樽床氏には眼力がない。それどころか、何かおどおどした、嘘をついているような目つきであるのが気になります。彼に比べれば、菅氏の方がやはりいい顔をしていますが、今回の勝負で勝ちを予想しているためか、どうも厳しい表情にはなっていません。国民向けには、鳩山時代よりもっと素晴らしい政治をするのだという迫力ある顔を見せてほしいと思います。
 下の写真は、ゴールデンウイークに訪れた上海・浦東地区の高層ビル群。前回もここの写真を出しました。どうも定点観測になりそうです。