つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

魔女狩りは止めよ

 今回の大相撲は、白鵬がきのう14日目まで白星を重ねて46連勝。この日に15回目の優勝を決めてしまいましたが、それにしても、なんだか盛り上がらない大相撲でした。夕方にNHKの実況中継がないというのが致命的ですが、その責任は、大勢が野球賭博に手を染めた相撲界にあるのだから、致し方ないと言えばその通りでしょう。
 ところで、この場所中、元若島津の松ケ根親方や元両国の境川親方が暴力団と関係している企業から地方場所の宿舎の提供を受けたなどとして、またまたやり玉に上がりました。これを見ていると、なんだか魔女狩りの狂気のようで、ちょっとやりすぎの感ありの印象が拭えません。
 大相撲の地方場所や巡業はもともと暴力団というか、地元の力のある人にお願いするのが慣例でした。それは相撲に限らず、芸能界全般がそうで、山口組の田岡元組長などは美空ひばり鶴田浩二と懇意にしていました。地方での興業ではやはり地元の”有力者”にお願いした方がスムーズに事が運んだのでしょう。
 ですから、今さら、相撲界と暴力団との関係を断つなどと言っても、そう簡単ではないと思われます。ましてや、正式な組員でない企業舎弟の場合、その関係が第三者から見て判別のしようがありません。それでも関係を云々と指摘されるのであれば、宿舎の提供の時などに相手を徹底的に調べ上げなければなりませんが、そんなことは時間の無駄であるし、調べたところで捜査4課のデカでもあるまいし、容易に分かるわけがありません。
 こんなことを突き詰めていくと、われわれがさまざまなお祭りの出店で世話になるテキヤさんだって暴力団的な存在であることが多いわけですから、ソース焼きそばを買ったり、金魚すくいをしたりするのも暴力団に加担しているという理屈になってしまうでしょう。
 あえて弁護すれば、暴力団だって不法なことをしない限り、立派な一市民であり、これを不当に差別するのはいかがなものかと思います。親方側も、企業舎弟から便宜供与を受けたからといって、頭を垂れていちいち謝る必要などないでしょう。
 こうした過度の摘発行為は一種の魔女狩りです。自らかつて籍を置いていながら言うのも口はばったいのですが、日本のマスコミは流れに乗った時に過度に反応し、その違反性の軽重の判断ができなくなり、くそも味噌も一緒に報じるきらいがあります。これは少なくとも、知的な作業とは言えないでしょう。マスコミはもうつまらない魔女狩りの狂気は止めるべきです。
 上の写真は、「この木なんの木、気になる木…」という日立グループのCMで有名なモンキーポッドの木。パールハーバー近くの私有地にあります。あまりにも有名になり、私有地なのに、すでに立派な観光地になってしまいました。右側が小生、左側は同行のY氏。
 下の写真は、パールハーバー軍港の遠景。左が戦艦ミズーリ―号、右がアリゾナ・メモリアル(下に多くの遺体とともに戦艦アリゾナが沈んでいる)。今回はここまで行きませんでしたが、前回の訪問でメモリアルを訪れています。