つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

尖閣で議論のあとは夜総会に

 先月下旬、広州に出張した折、時間を見つけて珠江最大の生産基地・東莞や、友人のいる珠海を訪ねました。広州・白雲空港を夜8時過ぎに降りて、まず直行バスで東莞に向かいました。台湾や韓国、日本の工場群が連なることでいかにも有名なこの町に足を踏み入れたのは、実は小生、初めてです。
 10数年前の香港滞在時代から、この町は新興の工業都市として有名で、いつかは訪れたいと思っていたのですが、とうとう機会がありませんでした。人口700万といわれるこの町では現在、労働者が労賃の引き上げを求めて工場ストが多発、それに伴って生産基地としての地位が低下しつつあります。そういう状況をぜひこの目で見たいと思ったのが、今回、特に足を運んだ理由です。
 それで東莞では、工場群のある郊外の万江区のさびれたホテルに宿を取り、夜、工場に付随した商店街や飲み屋街などを散策しました。大きな音を発したクラブ(ディスコ)のようなところもあり、いかにも、中国のさまざまな地方から出稼ぎにきたという若者が大勢たむろし、彼らもそれなりに発散しているのだなということを感じました。街の薬局などで取材すると、男女の”不純異性交遊”も多く、ヤミの堕胎業者が幅を利かしているとの話も聞きました。
 翌日、タクシーをチャーターして東莞を市内観光、午後さらにバスで珠海に向かいました。珠海に入ると、車は珠江リバーの蘇鉄並木がある川岸の道路を走り、川面に太陽が跳ね返って、いかにも南国に来たという雰囲気を感じさせます。小生の大好きな街です。
 友人がホテルまで迎えに来てくれていて早速、一献。日中間問題はいつも互いに愛国心むき出しで議論をしますが、今回も尖閣の問題があったので、議論が盛り上がりました。でも、小生にとってうれしいのは、彼が「君が日本に愛国心を持つのは当然だ。互いに自国を愛していても、友人にはなれる」という言葉です。自分の国を愛し、語れない人間には、真の国際交流はできないというのは、小生が海外生活で得た結論です。
 議論し、酒の酔いも深まってくると、「では夜総会に」というのがいつものパターン。このブログでも前に紹介しましたように、彼には西安のガールフレンドがいました。今回、その去就を尋ねたところ、てれたような素振りで「もう分かれたよ」という答えでした。
 そういう事情ではないのでしょうが、彼の提案で、夜総会の小姐を食事に連れ出し、大勢でカラオケをしてはしゃぎました。新聞、テレビで大きく扱っていても、彼女らには尖閣問題などはどこ吹く風。カラオケで熱唱している限り、日中間にわだかまりはなく、楽しい一時を過ごしました。
 下の写真は、夜総会の小姐たちとの食事会での一枚。小姐といっても、友人の知り合いの彼女はすでに「大姐」風であったり、クラブのママさんも一緒でした。小生の向かって右側にいる娘は数千キロ離れた北の大連出身。「大連からなぜ珠海に来たの」と聞いたら、「寒い気候が合わないから」との返事でした。