つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

30数年ぶりの沖縄旅行

 恥ずかしながら、今回、沖縄本島を旅行したのは30数年ぶりです。前回行ったときは、東京の竹芝桟橋から5000トンクラスの船に揺られ、2泊3日の船中暮らしを経ての那覇到着でした。
 一人旅でしかも最下層の2等船室。老若男女織り交ぜての雑魚寝で、一人旅の小生は何もすることもなく、しかも船酔いもあってずっと横になっていました。吐き気を催す人もいるので、雑魚寝の部屋にはバケツも用意されていて、実際、ゲーゲーやっている人も見ました。
 無聊をかこっていると、近くにいた兄と妹の二人連れが声をかけてきたのです。話し込んでいると、妹の方が将棋をするというので数局指した覚えがあります。その妹はわざわざ将棋盤を持っているくらいですから、案外強い。小生も初段クラスだったのですが、勝負は勝ったり負けたりでした。ですから、沖縄旅行というとなぜか将棋で女性に負けた悔しさが思い出されます。
 それはともかく、今回も定番のコースを回ってきました。初日の午後は、那覇市内での国際通り、それから首里城。前回は守礼の門だけで、本城はありませんでしたが、その後に首里城もでき、なんとなく城らしくなっていました。
 翌日は北部の名護、本部半島を目指しました。もちろん、目的地は沖縄美ら海水族館。以前と同じように海はきれいでしたが、あいにくの雨模様の強い北風が吹き、楽しさも半減となりました。寒かったせいか、イルカのいる水槽に近づく人は少なく、ガラス越しに水中のイルカとずっとご対面できたのが唯一の成果。ここのイルカはなぜか人懐っこく、人が来ると、素通しのガラスにずっと寄ってくるのです。
 南部の海岸線を回ろうと計画していた3日目も前日以上の悪天候。海岸線はあきらめ、平和祈念公園ひめゆりの塔琉球ガラス村を回りました。ひめゆりの塔の後ろに大きな祈念館が建てられていたのはびっくり。聞けば、平成元年の落成とのことで、すでに20年以上の歳月が経過していたのですが、30数年ぶりの小生にはとても新鮮に感じられました。
 意外だったのは、ガラス村の2階にあるレストランがおいしかったこと。こんなところにある食堂は概して高料金でまずいが常識ですが、市内のレストランよりリーズナブルでおいしい料理でした。下の市場で買った海鮮を捌いて出してくれる市場中央通り第一牧志公設市場の2階にある「きらく」も、沖縄らしい雰囲気を持っているいい食堂でした。
 第一牧志公設市場は、那覇市国際通りからむつみ橋を折れて商店街を入った奥。下の写真は、その市場の食肉店の風景。昔行ったときは、豚の首や手足が当たり前のように並べて売られ、市民の消費市場の雰囲気がありましたが、現在は、市場は専ら観光用になったようで、豚の首の装飾も嫌味な感じです。