つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

オバマ出生の話、知らないのは驚きだ

 元タレント弁護士である自民党参議院議員丸山和也氏が「オバマ米大統領は黒人だから、祖先は奴隷だ」などと錯覚発言をしたことをニュースで知りました。発言の趣旨は、要するに米国は自由な国なのでだれでも大統領になれるという点を強調したかったようであり、一部のマスコミが言っているように決して差別発言ではないと思いますが、それにしても彼の無知さが大いに気になりました。
 オバマ大統領がアフリカ系の血を引いていることは8年前の大統領選の時に最大の話題になり、どういう生い立ち、経歴なのかという点はさんざんマスコミで取り上げられました。そして、彼はいわゆる黒人奴隷の末裔でなく、あるケニア人男性がハワイに留学していて、現地でスウェーデン系の白人女性と知り合い結婚し、生まれた子供であるということはもうかなり周知の事実です。
 小生が驚いたのは、オバマ氏がすでに7年も大統領職にあり、あと一年で任期を終えようという時期になっても、その事実を知らない日本の国会議員がいたことです。オバマ氏の妻ミシェルさんは確かに先祖を遡るとサウスカロライナ州にいた黒人奴隷であるとされています。あるいは丸山氏はミシェルさんと間違えたのか。いずれにしても、不確かなことを国会という公の場で言うことはないでしょう。
 この丸山発言とともに、島尻沖縄・北方担当相が「歯舞」を「はぼまい」と読めなかったこと、丸川環境相環境の日の日付を間違えたこともまずかったですね。島尻女史は沖縄出身ですから、北の方の地理には疎いのかも知れません。逆に、北海道出身の議員が「西表」を「いりおもて」と読めるのかどうか。でも、担当大臣になった以上は、歯舞・色丹、国後、択捉くらいは読めないと駄目でしょうね。
 島尻女史が大臣になった時に、省の関係者は省業務の内容についてじっくりレクチャーしなかったのか。新聞記者だってある省の記者クラブ担当になると、省の広報官がつまらない報道ミスをさせないように、レクチャーしたりすることもあるのですから。小生もかつて受けた経験があります。あるいは、内閣府職員は、北方4島の読み方くらい議員であれば当然知っていることと思って教えなかったのか。
 担当大臣が6月5日の環境の日を「6月1日」と間違えたのは確かに”恥ずかしい”ことですが、民主党側もいきなり質問して間違いさせて、鬼の首を取ったような言い方は止めた方がいい。丸川氏が東大卒の優秀な女性であるという点を逆手に取って攻めにかかっているのでしょうが、こんなことで優秀、非優秀は判断できないと思うのです。揚げ足取りは止めて、もっと行政の本質にかかわることで追及してほしいです。


 上の写真は、台湾・台南市の有名なレストラン「度小月」。ここでは「担仔麺」というメンが名物。