つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

臭豆腐、ドリアン、そして加齢臭

 これもちょっと旧聞に属するけど、大好きなジャンルの話なので、取り上げます。2月7日、JR線の四日市から名古屋に向かう電車の乗客から「車内で異臭がする」との報告があり、大騒ぎとなりました。かつてサリン事件があったし、最近では西アジア、欧州各地でテロが頻発していますから、いかにノー天気な日本人でも”変事”に神経質になっており、特に臭いには敏感に反応するんですね。
 列車は緊急停止し、防護服を着た警察官が大勢来て、乗客を退避させ、リモートコントロールの機械なども用意して臭いの物件を捜しました。最初はよく分からなかったらしいのですが、最終的にゴミ箱の中から異臭源を見つけました。それはなんと「臭豆腐」であったというのです。小生はこの臭い、すぐに分かりますが、日本人には一般的になじみがないので、驚くのかも知れません。
 香港では、特に下町の地下鉄駅入り口付近で、屋台の臭豆腐屋が湯気を立てながら営業していますので、在勤時代に地下鉄を使っていた小生には懐かしい臭いなのです。かと言って、自慢じゃないが一度も食べたことはありません。あの臭いからとても手が出るものではありません。でも、食べた経験がある日本人から話を聞くと、一度食べると再び食べたくなり、そして常習化するというのです。
 臭豆腐は何かドリアンに似ています。ドリアンは南国の果物の王と言われ、これも好きな人は一度食べると止められなくなると言います。小生ももちろん食したことがありますが、そんなにうまいものではないという印象で、再び食べたくなるという気にはなりませんでした。ドリアンもかなりの悪臭を発します(小生は臭豆腐ほどドリアンの臭いが嫌いではありませんが、、)。確か、香港でも地下鉄など公共の乗り物への携行は禁じられているはずです。
 臭豆腐もドリアンと同様に悪臭を発するため、公共乗り物への携行は禁止されているはずで、したがって地下鉄を降り自宅に向かう人向けに駅頭で売られているのでしょう。臭豆腐大好き人間が多い香港でもそういう措置が取られているのですから、ましてなじみのない日本でこんなものを電車に持ち込めが大迷惑です。それにしても日本でも売られていることに驚きましたが、、。
 臭い食品と言えば、日本には納豆、有名なくさやがありますが、欧州にも塩漬けのニシンがありますし、韓国にはホンオフェという発酵の魚があるそうな。一般に人間の舌は発酵食品を美味しく感じるものなんでしょう。小生自身は、納豆は子供のころから食べているので嫌いではありませんが、なければ困るほど好きではありませんし、ましてくさやなどは一切ご免被りたいという感じです。
 でも、不思議ですね。一般的になんでこんな臭いものを人間は好むのでしょうか。臭さはある意味、その食品の付加価値を作り、それを高めているのかも知れません。ということは、これを人間に置き換えると、クセのある人間ほど魅力的だということになりますが、そういう側面がなきにしも非ずかも。でも、加齢臭だけはできれば避けたいですね。加齢臭は少なくとも人間的魅力とは関係ないでしょうから。

 上の写真は、我が家の愛犬マオ。間もなく14歳になる老齢ゆえ、加齢臭が気になります。