つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

北方四島の中露提携工場を聞かれて

 ロシアがどうも北方四島への支配を強めています。グリップ強化にどういう意図があるのかは不明ですが、このままいけば、四島を返せどころか、平和条約の前提としていた2島返還も難しくなるかも知れません。要は、なめられているのでしょう。日本は、もう軍事力背景抜きの外交に限界があることを感じなくてはなりません。
 ある雑誌社から、「北方四島でロシアが中国大連の企業と協力してなまこ加工工場を作ろうとしているとの報道があるが、どう思うか」との問い合わせがありました。小生、なまこ工場の話は新聞で知っていましたが、背景を分析していなかったので、改めて電話すると返事し、ちょっと調べてみました。
 その結果、どうも中国側は北方四島での中国とロシア企業の提携話を否定していますし、中国のマスコミも大連の当局者に取材して否定の答えをもらっているようです。そうなると、提携話とはいったいなんなんでしょうか。日本マスコミは、ロシアの有力筋から情報を得ているとのことですが、そうであれば、多分、ロシア側が一定の狙いを持って意図的にガセ情報を流していると見るしかありません。
 メドベージェフ大統領や国防相国後島を訪問した挙げ句に、さらに今回のような情報。明らかに日本と領土問題で係争している中国や韓国を味方に引き入れ、日本を孤立化させようと動いています。ロシアが北方四島の領土固定化を狙ってさまざまな手を打っているようですが、これに対し、今回、日本政府は何ら具体的に強硬対抗措置を打ち出していませんね。
 でも、このロシアの行動、別に民主党政権だから起きて、自民党政権ではありえないということではないと思います。ロシアが何らかの理由をもって攻勢を強めているのでしょう。ですから、これは党派が互いに非難するべきものでないのです。外交を政争の具にすることなく、党派を超えて、国益保持のため、一致団結して強硬対抗措置のための話し合いに入るべきです。
 もう、そうしなければ、日本は何か強く出れば必ず折れる、押し返すことは絶対ないと周辺国から見くびられ、尖閣諸島も何もかも失うことになるでしょう。軍事力の行使もちらつかせながら、強硬姿勢を見せなくてはなりません。国際政治は、話し合いでけりがつくようなそんなに甘い世界ではないのです。
 下の写真は、ディズニーランドでパレードの最後に打ち上げられる花火。